[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
元記事公開日:
2013/06/19
抄訳記事公開日:
2013/08/05

気候変動の解明

Den Klimawandel verstehen

本文:

2013年6月19日、ザクセン・アンハルト州バート・ラウッホシュテットにおいて、世界に類を見ない研究施設Global Change Experimental Facility (GCEF)の開設式が行われ、ドイツ連邦教育研究省(BMBF)は、これに関して以下の通りの概要発表を行った。

進行する地球気候変動は現代の最重要課題の一つ。気候変動、世界的な人口増加、生物多様性への脅威、土地利用における係争、水不足、資源・エネルギーの欠乏等は、人類がこれまで経験したことのない規模の重要な問題に直面させている。本日開設されたGCEFは、研究者が気候変動の中心的問題に対する解答を見出せるようにしようとするもの。そこでは科学者が気候変動観察に関する長期実験を行うことができる。ヘルムホルツ環境研究センター(UFZ)内に設立されたGCEFの目的は、バート・ラウッホシュテットを拠点にハッレ・ライプツィッヒ地域の大学、大学外研究機関等と気候研究の学際的ネットワークを形成することにある。

ヴァンカBMBF大臣は開設式にあたり、「我々は将来の世代に対して責任を有している。今日我々が気候変動および我々の社会への意味と取り組むとするならば、そこでは研究成果が重要な役割を果たす。この類まれな研究施設は、研究者が専門分野の壁を越え、長期にわたって気候や環境の変化を観察し、そこから適切な結論を引き出せるようにするものである」と語った。

UFZの拠点であるバート・ラウッホシュテットという場所は、100年以上に及ぶ農業・環境研究の伝統を有しており、ここでは将来の気候条件が土地利用に与える影響に関して、様々な温度、降水、多様な比較方法によるフィールド調査を行うことができ、これに対応する様々な実験が長年にわたり実施されることになる。またこの新しい施設においては世界中から訪れる研究者が共同プロジェクトへの関心を抱くことになる。これにより中部ドイツが気候、土地利用、生物多様性等の様々な研究フィールドにおける国際的な科学的競争において有利となり、この科学的地域の名を高め、存在感をより大きくすることに寄与することになる。

GCEFはBMBFによるヘルムホルツ協会拡充投資の対象であり、またザクセン・アンハルトとザクセン両州の共同負担により総額400万ユーロ強が投入されている。

気候研究振興策に関する情報:
http://www.fona.de/de/9968(ドイツ語)

[DW編集局]