[本文]

国・地域名:
スイス
元記事の言語:
英語
公開機関:
スイス国立科学財団(SNSF)
元記事公開日:
2013/05/07
抄訳記事公開日:
2013/06/28

ポスドクの家庭支援策:120%の支援助成金

New family support measures for postdocs: 120% support grant

本文:

スイス国立科学財団(SNSF)の2013年5月7日付のニュースで、標記の記事が掲載されている。以下にその概要をまとめる。

スイス国立科学財団(SNSF)の2013-2016年活動計画(Action Plan 2012-2016)では、十分な数の若手研究者がスイスで顕著な業績を上げられるように配慮することに重点が置かれている。そのための手段の一つが「120%の支援助成金(120% support grants)」である。これはポスドクが、家庭の事情を理由に研究者としてのキャリアを断念することがないようにすることを狙いとしている。

「120%の支援助成金」は、若手研究者を奨励し、研究者というキャリアの魅力を高めるための手段として、2013年6月1日に導入される。この助成金により、研究者が、そのキャリアと家庭生活を両立できるように支援する。

この支援助成金は、SNSFが資金供与しているプロジェクトに参加しながら、研究者としてのキャリアを務めると同時に家族の面倒を見ているポスドクを対象としている。勤務時間が短縮され、勤務から解放される時間と、SNSFから供与される20%の追加資金を利用することで、研究者は自分のプロジェクトのために働いてくれる「サポート・スタッフ」を雇用することができる。

また、サポート・スタッフを雇う代わりに、育児費用への支援を要請することや、これら2つのオプションは組み合わせることも可能である。SNSFはこの支援策によって、研究者としてのキャリアを追及しているポスドクの研究が、家庭の事情を理由に遅滞することを回避、抑制することを目指している。

[JSTパリ事務所]