[本文]

国・地域名:
EU
元記事の言語:
英語
公開機関:
欧州共同体研究開発情報サービス(CORDIS)
元記事公開日:
2013/06/21
抄訳記事公開日:
2013/06/28

次世代向けテクノロジー

Technology for the next generation

本文:

欧州共同体研究開発情報サービス(CORDIS)の2013年6月21日付のニュースで、標記の記事が掲載されている。以下にその概要をまとめる。
===

各種発光材料は、我々の日常生活のさまざまな場面で目にすることが多くなってきており、信号機、コンピューターの画面、スマートフォンやタブレット、ユーロ紙幣、医療機器、X線用フィルムや光源用フィルムなどで使用されている。事実上、発光材料は不可欠なものになってきているといえる。

欧州委員会は、発光材料を将来における主要なテクノロジーとみなしている。発光材料の分野をさらに発展させるため、13の研究機関・企業によるネットワークが有能な若者を対象に研修を実施し、この分野での次世代の一流の専門家の養成にあたることにしている。この取り組みは、EUからの助成金360万ユーロを投じて4年間にわたって実施されるイニシアチブ、LUMINET(欧州発光材料ネットワーク(European Network on Luminescent Materials))の中心となるものであり、欧州の技術・研究分野を強化するとともに、欧州企業が、今後も発光材料分野で市場をリードできるようにすることを目的としている。

マリー・キュリー研修ネットワーク(Marie Curie Initial Training Network:ITN)が、綿密な研修プログラムの考案と、これに参加する博士号取得者の募集にあたった。化学、物理、材料科学やエンジニアリングだけでなく、問題解決やプロジェクト管理といった将来の課題に取り組むうえで役立つソフトスキルにおいても、幅広く総合的な知識を有する、有能な若手研究者を募集することが目標だった。

「世界的に見て、照明はそれだけで電気量の約20%という大きな割合を消費している。すでにEU、オーストラリアを始めとする各国で進められているように、すべての電球を効率的に優れた省エネ電球やLEDに交換すれば、最大50基の原子力発電所を廃止することができるだろう」とLUMINETのコーディネーターを務める、ドイツ・ルール大学のAnja-Verena Mudring教授は語っている。

LUMINETは、チェコ共和国、エストニア、フランス、ドイツ、オランダ、ポルトガル、ポーランド、スペインおよびスイスを拠点とする複数の大学、研究機関、企業で構成されるコンソーシアムである。

[JSTパリ事務所]