[本文]

国・地域名:
フランス
元記事の言語:
フランス語
公開機関:
地質・鉱山研究所(BRGM)
元記事公開日:
2013/07/25
抄訳記事公開日:
2013/09/18

地質・鉱山研究所(BRGM)の2013~2017年研究戦略

Stratégie scientifique 2013-2017 du BRGM

本文:

地質・鉱山研究所(BRGM)の2013年7月25日標記報道発表の概要は以下のとおり。

地球科学の主要課題への適切な対応、それがBRGMの研究戦略の目標であり、向こう5ヵ年の地質学に関する国家的事業のロードマップを構成するものである。

[主要な関与領域]

以下の3つの主要領域に関与し、各領域には各々3つの軸がある。

1) 地質環境の知識の体系化、関連データの収集、知的資本の蓄積、普及・伝達
・フランスの地質学上の指針を作成することにより、国土の開発に資する地質学的知識の刷新と展開を図る。その目標は継続的で、均質かつ一貫性があり、絶えず更新されている3次元地質情報をフランスに備えることである。
・環境測定および地球物理学的・分析的方法に関して、実験、専門能力、イノベーションを展開する。
・相互運用可能な情報システムの開発を推進し、地球科学・環境データおよび関連サービスの管理と流通に関してBRGMの指導的役割を確固たるものにする。

2) 地下資源や地下利用の持続可能な開発目的での活用
・水資源の持続可能な利用に他と協力して当たる。
・鉱物資源、リサイクルと循環経済、資源の調達、慎重な採掘管理に関する検討やプロジェクトの推進において指導的当事者としてのBRGMの地位を強化する。
・エネルギー移行状況下において地熱、エネルギーの地中貯留の活用の場を確保する。

3) グローバルな変動環境における地上/地下/社会の相互作用の管理と防災
・地質学上の不測の事態に対処する専門能力から、複数リスクの統合的分析・管理からなる広範な能力の保持に移行する。
・汚染または破損した土地、敷地、沖積地、領土の持続可能な統合的管理、および関連環境技術のイノベーションを推進する。
・地下の利用法(貯留など)に関する知識の向上を図る。

[地球科学に関する将来の主要課題に応える]

BRGMの研究戦略では、地球科学に今後予想される主要課題への対応を可能にするためのBRGMがとるべき行動を準備している。例として次の課題がある。

・天然資源に関する緊迫状況の拡大および世界人口の増大による資源の枯渇
・気候変動の軽減方策: 温室効果ガスの排出削減、CO2の地中貯留、地熱やエネルギー貯留の活用
・気候変動の影響で激化するリスクへの曝露
・安全確保、環境保護、決定・評価プロセスへの参加に関する公衆の期待の増大に応えて、中立的な専門的評価能力の必要性の増大
・エコ活動および資源の持続可能な活用に力点を置いたイノベーションおよび産業競争力の強化
・「グリーン」産業の発展に対する地球科学の貢献
・国の高等教育・研究環境の急速な変化
・国と地方の各役割の変化
・EUの動き

[DW編集局+JSTパリ事務所]