[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
国家科学技術会議(NSTC)
元記事公開日:
2013/09/15
抄訳記事公開日:
2013/11/25

NSTC:海洋及び沿岸地域マッピング統合政策導入による進捗報告:2009年-2010年

PROGRESS MADE IN IMPLEMENTING THE OCEAN AND COASTAL MAPPING INTEGRATION ACT: 2009 -2010

本文:

国家科学技術会議(NSTC)の環境、資源、サステナビリティ委員会は9月、海洋及び沿岸地域マッピング統合法(Ocean and Coastal Mapping Integration Act)に基づく、進捗報告を発表した。本記事ではその概要をまとめる。

2009年の法令により、省庁横断型海洋マッピング委員会(Interagency Working Group on Ocean and Coastal Mapping; IWG-OCM)が立ち上げられ、2009年から2010年にかけて各省庁内と省庁間で行ったマッピングに関する協同作業の報告と今後の協力のためのプログラム・計画の策定が行われた。

この取り組みは、1.海洋資源・生物の保護・管理のための意思決定にエコシステム・アプローチ(保全・持続可能な利用・得られた資源の公平な配分のバランスを取りつつ生態系を管理する手法)を導入すること、2.研究およびマッピングのための優先順位をつけること、3.研究およびプラットフォームづくりの支援をすること、4.海洋・沿岸の科学を推進させること、を目的としている。

IWG-OCMは連邦政府全体としてのマッピング要求事項や資源を調べるのに合わせて、州単位や地元別のデータ収集と活用の手助けをしている。全国規模のOCMデータを構築する際、第一フェーズとしては政策に沿ったマッピング要求事項を特定することであった。これらのデータは連邦、州、そして民間セクターの利用者から求められているものであり、需要が伸びつつある。また、IWG-OCMはワークショップや会議を主催する他にも、省庁内及び省庁間で統合計画を作成できるよう、データやツールの開発を勧め、作業協力を支援した。

Geospatial One Stop(GOS)を活用し、既存のデータのみならず、現在進行中、提案中、そして必要とされるマッピング計画を書式化する作業を進めた。IWG-OCMメンバーはGOSに対して25,000以上の海洋・沿岸地域メタデータ記録を作成し、今後二年をかけてメタデータを標準化し、OCMデータをより使いやすいウェブサービスへと発展させる予定である。

また、IWG-OCMは連邦政府や各州政府のマッピング担当者と協力し、OCMデータをより多くの消費者に利用してもらえる形に発展させることを目指している。連邦政府の資源を有効活用することは、多くの優先事項を満たす統合されたマッピングプログラムを作成するのに不可欠である。統合型OCMは各関係者に共通されるマッピング事項を特定し、データの有効活用に役立つ。全国レベルのインベントリ及びマッピング計画は連邦政府のOCMデータの初期情報源となり、全国のマッピング優先事項をまとめていくきっかけとなる。

なお、上述のようなマッピングを行うにあたり、1)海洋、交通および安全保障、2)気候変動と自然災害への耐性、3)生態系に基づく管理、4)資源開発という優先事項を設定している。

[DW編集局]