[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
フラウンホーファー協会(FhG)
元記事公開日:
2013/10/31
抄訳記事公開日:
2013/12/04

プロジェクト「コンビ発電所2」のデモンストレーション:再生可能エネルギーによる安全確実な電力網稼働

Kombikraftwerk 2 demonostriert: Sicherer Stromnetzbetrieb mit Erneuerbaren Energien

本文:

フラウンホーファー風力エネルギー・エネルギーシステム技術研究所(IWES)の研究者が、10月31日ベルリンにおいて研究プロジェクト「コンビ発電所2」に関するこれまで3年間の活動成果のプレゼンテーションを行った。フラウンホーファー応用研究促進協会はこれに関して、概略以下のような報道発表を行った。

多数の小さな電力生産者を連結することで旧来の発電所に取って代わることができる。IWESと、そのパートナーによるプロジェクトチームは、研究プロジェクト「コンビ発電所2」を3年にわたり進めてきた。研究結果は、いかにすればブラックアウトのような高いリスクを回避した電力供給が再生可能エネルギーで可能になるか、を示している。
IWESとプロジェクトチームは10月30日ベルリンにおいて、複数の風力発電プラント、バイオガス施設、太陽光発電施設を一つのコンビ発電所に結合させ、ライブでフィールドテストを行った。合計80MWの出力を調整することが既に可能であり、安定的な電力供給に重要な貢献をできることを示した。さらに、同チームは100%再生エネルギー源による電力供給システムで電力ネットワークの安定性確保が可能であることを示した。

「コンビ発電所2」プロジェクトについて
ドイツの電力供給は環境保護の点からも、化石燃料の枯渇という理由からも、石炭、ガス、石油にいつまでも頼ることはできない。こうした問題性を連邦政府は早くから認識し、遅くとも2050年までに国内の電力の大部分を再生可能エネルギーによって生産しようとしている。こうしたエネルギー転換は風力、バイオマス、水力、地熱による電力生産の整備拡張だけでなく、これまでの化石燃料による大型発電所をベースとする供給システムの根本的な転換をも意味する。この目標をいかにして達成するか、再生可能エネルギーのみで、安全で信頼のおける電力供給を実現できるのかを知るのが研究プロジェクト「コンビ発電所2」の目標である。
【このサイトでは「バーチャル発電所」と題するアニメーションが鑑賞可能で、この映像では、ドイツの今後の再生可能エネルギーによる発電の取り組み、その計画、再生可能エネルギー社会の具体的実現策等が紹介されている。】

[DW編集局]