[本文]

国・地域名:
EU
元記事の言語:
英語
公開機関:
欧州研究会議(ERC)
元記事公開日:
2013/10/29
抄訳記事公開日:
2013/11/19

卓越性の文化は、イタリアにとって最優先事項の一つ

ERC President Helga Nowotny in Naples: "A culture of excellence is a priority for Italy"

本文:

欧州研究会議(ERC)の2013年10月29日付のニュースで、標記の記事が掲載されている。以下にその概要をまとめる。
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欧州研究会議(ERC)のヘルガ・ノヴォトニー理事長は、本日、ナポリのチッタ・デッラ・シエンツァ(科学博物館)で、全国及び地方の関連当局と科学研究における卓越性について議論した。150人を超える研究者(うち約70人はERCが資金供与する優秀な研究者である)を前に、同理事長は、イタリアと欧州の将来のために若手研究者を支援することの重要性を強調した。さらに、研究環境をそのために不可欠な要素の一つと見なし、科学者にとってのイタリアの魅力をさらに高めるための取り組みが必要であると主張した。ERCが助成するイタリア人の40%以上がイタリア以外を研究拠点としているため、今回の話し合いは特に話題性が高い。

ERCの助成を受けているという点で、イタリア人研究者はドイツ、英国、フランスに次いで第4位にランクされており(受給者計4,000人余りのうち359人がイタリア人である)、これまでに総額約5億5,000万ユーロが支給されている。しかし現在、これらの研究者のうち約40%がイタリア以外で研究活動を行っている。

一方、ERCの助成を受けてイタリアで研究を進めている外国人研究者はわずか24人である。毎年、イタリアの研究機関では数々の重要なプロポーザルを提出されプレゼンテーションされているが、ERCの助成プロジェクトで成功するのはわずか5%前後である(これに対して欧州における平均成功率は12%)。また今年のERC若手研究者向け助成金の募集では、イタリアに研究拠点を置く若手研究者が占める割合は過去最低となった(資金供与されたプロジェクト全体の2.7%)。

[JSTパリ事務所]