[本文]

国・地域名:
中国
元記事の言語:
中国語
公開機関:
中国科学報
元記事公開日:
2013/11/05
抄訳記事公開日:
2013/12/12

中英両国の専門家、北京で汚染の防止・処理に注目

中英专家在京聚焦雾霾污染防治  

本文:

2013年11月5日付の「中国科学報」ネット版は、「中・英PM2.5とスモッグ汚染対策ハイレベル検討会」が開催され、中国・英国の専門家が、北京で汚染の防止・処理に注目すると報じた。本記事ではその概要をまとめる。

本検討会は11月4日に清華大学で行われ、中国工程院副院長の謝克昌氏、英国王立協会・英国エネルギー研究センター執行主任のジョン•ロッキードらが参加した。

謝克昌副院長によると、中国大気汚染が起こる原因は、以下の7つであるという。

①工業構造の大型化、エネルギー消費量が高く、重汚染産業の増加速度が速すぎる。
②化石エネルギー、特に石炭がエネルギー構造に主要な地位を占めているが、クリーン、高効率、持続可能な開発・利用が重視されない。
③自動車の数が急増し、ガソリンの質が低下する。
④大規模建設プロジェクトが多く、基盤建設の工程が多く、開発ペースも速い。
⑤厨房設備の技術が遅れており、調理法が科学的ではない。
⑥現行の法律が大気汚染対策のニーズから大きくかけ離れており、大気汚染物質の排出基準システムがまだ完備されていない。
⑦違法汚染物質と基準値を超えた汚染物質が排出され、環境監督管理能力には限りがある。

この7つの問題を解決するために、謝克昌副院長は、次のように考察している。1.大気汚染対策に対する科学研究と戦略構築を強化する。2.エネルギー消費の総量を抑制し、エネルギー構造を調整する。3.クリーンエネルギーの開発・利用を推進する。

ジョン•ロッキード執行主任は特にロンドンにおけるスモッグ対策の経験を紹介し、中英両国の研究者同士の交流の必要性や、大気汚染、環境保護、エネルギー開発などの分野での協力を訴えた。

[JST北京事務所]