[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
エネルギー省(DOE)
元記事公開日:
2013/12/12
抄訳記事公開日:
2014/01/27

エネルギー省、クリーンエネルギー製造関連12プロジェクトに対し1億5千万ドルの税控除を発表

Energy Department Announces $150 Million in Tax Credits to Invest in U.S. Clean Energy Manufacturing

本文:

オバマ大統領の「気候変動アクションプラン」に始まるクリーンエネルギー革新政策に則り、エネルギー省は12月12日、クリーンエネルギー製造を国内で行う12のプロジェクトに対して、1億5000万ドルの税控除を行うと発表した。クリーンエネルギー製造施設への税控除プログラム(48Cプログラム)を通し行われる今回の投資は、国際社会で競争力を増し、国内雇用を生み出す機会へと繋がる。
同発表はエネルギー省が競争力評議会と共催した「エネルギー・製造競争力サミット(American Energy and Manufacturing Competitiveness Summit)」で公表された。クリーンエネルギー製造イニシアティブ(Clean Energy Manufacturing Initiative; CEMI)の一部として、サミットでは業界、政府、学会、エネルギー省関連の国立研究所から関係者が集い、製造及びエネルギーに関する国家的な課題について議論を交わした。
気候変動アクションプランではCO2排出削減の一環として、再生可能エネルギーによる発電増加、21世紀型交通網の発展、家庭や事業所、工場におけるエネルギー浪費の削減などが掲げられている。48Cプログラムでは気候変動の速度を鈍化させつつ、クリーンエネルギー技術において米国がリーダーシップを発揮できるような戦略を支援している。
今回、エネルギー省及び財務省が共にプログラムの開発から立ち上げ、資金調達の実現に向けて協力した。財務省はクリーンエネルギー製造施設への税控除を用い、該当する事業者に対して30%の税控除を実現。フェーズⅠにおいて、23億ドルの資金が183の国内事業者に還元された。今回発表されたフェーズⅡでは前回の事業で使われなかった1億5000万ドルを用いて、2017年までに実施される事業に対して付与されるもの。

今回の発表で含まれるプロジェクトの一部は次の通り:
高効率建築物:Carrier Corporation 社は510万ドルの支援を受け、インディアナポリスでの製造を拡大する予定。既存のガス炉に比べて少なくとも95%の年間燃費消費効率を実現させる。
低燃費車量:Corning Incorporated社は3000万ドルの支援を受け、ニューヨークのアーウィンにあるディーゼル排出管理製品製造設備の設備能力拡大を進める。同社ではディーゼルエンジンのトラックや建設、農業の機器で使われるセラミック基板やフィルターを製造しており、国内外での需要が高まっている。同プロジェクトは地域経済に対して200~250の正社員職と275の短期雇用を生み出すことになる。
再生可能エネルギー:Natel Energy Inc.は低ヘッド、大流量水力発電タービンを新規の分散型実用規模水力発電プロジェクトに供給している他、ダムや灌漑用水路の修復を行っている。今回200万ドルを超える支援を受けることで、同社はカリフォルニア州の旧アラメダ海軍航空施設(Alameda Naval Air Station)に製造設備を建設する予定。同設備では年間200タービン、約90メガワット相当の生産を実現できるようになり、世界各地で環境負荷の低い水力発電開発を行えるようになる。

[DW編集局]