[本文]

国・地域名:
EU
元記事の言語:
英語
公開機関:
欧州共同体研究開発情報サービス(CORDIS)
元記事公開日:
2014/01/03
抄訳記事公開日:
2014/01/20

ギリシャが欧州連合理事会の議長国に就任

Greece assumes European Union Presidency

本文:

欧州共同体研究開発情報サービス(CORDIS)の2014年1月3日付のニュースで、標記の記事が掲載されている。以下にその概要をまとめる。
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2014年1月1日、ギリシャがEU理事会の議長国に就任した。議長国への就任は、ギリシャにとって一つの重要な区切りとなった。ギリシャは、自国民だけでなくEU全体にも数々の犠牲を強いることになった危機的状況を脱しつつあるからである。

議長国ギリシャの主要な優先課題の一つが、当初2年間に150億ユーロ超をかけて実施される、研究とイノベーションのための欧州の新たなフレームワーク計画、ホライズン2020(Horizon 2020)である。この計画の資金は、欧州が抱える社会的課題への対処、産業における競争力の強化、および欧州の科学研究コミュニティの強化に充てられることになっている。

ギリシャはリトアニアの後を継いで議長国に就任し、経済成長と雇用の推進を優先課題に織り込んでいる。これらの目標を達成するための一つの手段として、ホライズン2020は、総額約800億ユーロの資金で2014年から2020年にかけて実施される。

EUの研究・イノベーション計画に対するギリシャの行動計画を強調すべく、研究技術長官室(General Secretariat for Research and Technology:GSRT)は、1月10日にホライズン2020の活動に向けたキックオフミーティングを開催する。欧州委員会の代表者らが、ホライズン2020と構造基金の間の相乗効果、ならびに情報通信技術や中小企業への資金利用の機会の提供といった議長国ギリシャにとって重要なその他の活動を、地域の開発と結束におけるsmart specialization(地域が比較優位を持つテーマにより特化し、一方で、幅広く協調することで、経済活動・イノベーションの効率を上げ、地域のイノベーション主導による成長を実現しようとするもの)が果たす役割とその重要性と併せて発表する予定である。

ギリシャがEU理事会の議長国を務めるのは、1981年の欧州経済共同体(EEC)(当時)への加盟以来、今回が5度目となる。7月1日にはイタリアに議長国の座を譲る。ラトビアが欧州連合加盟国としては18番目にユーロを導入し、ルーマニアとブルガリアの国民が欧州連合全域で規制を受けずに就労する権利を得たことで、EUは重要な変化とともに新たな年のスタートを切った。

[JSTパリ事務所]