[本文]

国・地域名:
EU
元記事の言語:
英語
公開機関:
欧州共同体研究開発情報サービス(CORDIS)
元記事公開日:
2014/01/20
抄訳記事公開日:
2014/01/30

プラットフォームとしてのロボット?

Robots as platforms?

本文:

欧州共同体研究開発情報サービス(CORDIS)の2014年1月20日付のニュースで、標記の記事が掲載されている。以下にその概要をまとめる。
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無骨な金属製のマシンやおもちゃであるロボットが、暮らしをよりゆとりのある楽しいものにするためのロボットになる ― このようなアイデアには、誰もが首を傾げるだろう。だが、EUが資金提供する新たな研究プロジェクトは、スマートでユーザー本位のロボットアプリケーションを提供するためのプラットフォームとしてのロボット、というアイデアを紹介している。

高齢者と日常生活上の支援を必要とする人々の増加に伴い、人口構成の著しい変化が社会に生じている。さらに、デジタル革命が、増え続ける作業量に対処できるよう支援する費用効果の高いソリューションをヘルスケア部門にもたらす一方で、多くの高齢者が無数の電子サービスとその恩恵から事実上締め出されるという、デジタル文盲(digital illiteracy)も生まれている。

「社会的にインタラクティブなロボットは、人々を物理的に助けたり、コンパニオンの役割を果たしたりすることで、家族や介護者を支援することができる」。第7次フレームワーク計画(FP7)が助成するRAPP(ユーザーの能力向上に資するスマートなアプリケーションを提供するためのロボットアプリケーション)プロジェクトの研究者チームは、このように話している。

多様なニーズ、能力、期待を持つ人々を対象にすると同時に、こうした人々のプライバシーと自律性を尊重する様々な種類のロボットに応じて、開発者がより優れたアプリケーションを創造できるようにするために、RAPPはオープンソースソフトウェアのプラットフォームを使用する予定である。このプロジェクトは、電子的サービスの対象から除外されるリスクのある人々、特に高齢者の嗜好とニーズを理解し、それに対応することができるロボットの実現に重点を置いている。

250万ユーロをかけて2013年12月に開始されたRAPPプロジェクトは、ロボットアプリケーション(RApps)の開発者のためのプラットフォーム(インフラ)を提供する予定である。5ヵ国(ギリシャ、フランス、英国、スペイン、ポーランド)7団体のプロジェクト・パートナーは、必要に応じてロボットがRAppsをダウンロードしたり、有用な観察情報をアップロードできる情報保管所の創出も計画している。

[JSTパリ事務所]