[本文]

国・地域名:
EU
元記事の言語:
英語
公開機関:
欧州共同体研究開発情報サービス(CORDIS)
元記事公開日:
2014/02/20
抄訳記事公開日:
2014/03/20

水需要管理のための新しいガイドライン

New guidelines for Water Demand Management

本文:

欧州共同体研究開発情報サービス(CORDIS)の2014年2月20日付のニュースで、標記の記事が掲載されている。以下にその概要をまとめる。
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淡水資源の質と量に関する課題は、欧州各地で増大しつつある。気候変動、急激な人口増加と都市化、淡水資源の減少、老朽化するインフラなどが、水の供給における大きな負担となっている。

人口が急激に増加する一方で水資源の量は以前と変わらず、加えてその汚染が進行している。需給バランスは偏っており、この状況は今後も続く見通しである。例えば、水に対する全世界の需要は、2025年には供給可能な量を56%上回ると予想されている。すでに欧州の人口の18%が「水ストレス」(需要が供給可能な量を20%超上回っている状態)を抱える国に住んでいる。こうした現状をまとめると、我々が使う水の量は増え続ける一方であり、驚くべきことに、実にその3分の1がトイレの水洗用に使われていると言える。

治水、水需要の管理方法および水の無駄遣いを抑える技術を向上させることが早急に必要なことは明白である。そこで、EUが助成する水研究プロジェクト「明日の都市用水サービスへの移行(Transition to the Urban Water Service of Tomorrow:TRUST)」は先ごろ、利害関係者がこれらの問題に対処するための手引きを作成した。この「持続可能な水需要管理技術の評価および選択に関するガイダンス(Guidance on evaluation and selection of sustainable water demand management technologies)」は、水の消費量の削減を目的とした水需要管理(WDM)型技術を評価・選択する際の指針を示すものとなっている。

[JSTパリ事務所]