[本文]

国・地域名:
フランス
元記事の言語:
フランス語
公開機関:
原子力・代替エネルギー庁(CEA)
元記事公開日:
2014/03/11
抄訳記事公開日:
2014/04/22

脳研究で最も権威ある賞を受賞した欧州科学者3人の1人、スタニスラス・ドゥアンヌ氏

Stanislas Dehaene parmi les trois scientifiques européens lauréats du prix le plus prestigieux pour la recherche sur le cerveau

本文:

原子力・代替エネルギー庁(CEA)の2014年3月11日標記報道発表の概要は以下のとおり。

脳研究に百万ユーロが授与されるデンマークの賞「Brain Prize」が、脳の高度な働きの革新的な研究に関して、3人の欧州科学者に授与された。フランスのスタニスラス・ドゥアンヌ氏のほかイタリア、英国各1人の受賞者が2014年3月10日コペンハーゲンで発表された。

上記3人の科学者は、受容能力、数学的能力、行動の動機、社会的相互作用の意味づけに関して画期的な展望を明らかにした。この3人は、人の認知・行動障害およびその治療
法の十分な理解を目的とした基礎研究により、引き出された知見の解釈の業績で有名である。3名の研究者の各々が、教育、メンタルヘルス、社会的相互作用に関連する複雑なメカニズムに関して、革命的発見を現実化している。

[スタニスラス・ドゥアンヌ氏の業績]
脳に損傷のある患者に関する重要な研究により、また人の脳の観察・画像解析により、INSERM-CEA認知神経画像解析研究ユニット長のスタニスラス・ドゥアンヌ氏は、引き算
や掛け算の手法が脳の各種網組織に依存することを明らかにした。同氏は文字や単語の認識に関連したニューロン機構のほか、脳損傷によって引き起こされる読み取り障害の原因を明らかにした。また、ある感覚的事象の自覚認識が前頭部および頭頂部の皮質領域の特定網における活動に関係があることを証明する目的で、創意工夫に富んだ方法を開発した。同氏は小児の算数学習障害を治療するソフトウェアおよび様々な昏睡状態段階にある患者の認識テストを考案した。

[DW編集局+JSTパリ事務所]