[本文]

国・地域名:
フランス
元記事の言語:
フランス語
公開機関:
国立研究機構(ANR)
元記事公開日:
2014/04/02
抄訳記事公開日:
2014/05/13

ハイレベル研究者の受け入れ: 双方にとって有利な施策

Accueil de chercheurs de haut niveau : un dispositif gagnant-gagnant

本文:

国立研究機構(ANR)の2014年4月2日標記報道発表の概要は以下のとおり。

グローバルな研究者交流の状況下にあって、ANRは、外国からやって来る研究者を優れた条件で受け入れ可能にすることでフランスの科学の地位強化に寄与することを期待している。ANRではそのため、いかなる国籍の科学者であってもフランス土着の著名な施設で研究プロジェクトの実施が可能な「ハイレベル研究者受け入れ」と称する個人向けの新たな資金支援措置を提示する。ANRの資金支援ではこのような受け入れを具体的に行うフランスの研究室を援助することになる。この措置は2014年行動計画の構成要素「フランスの国際的求心力」の一環である。
・本プロジェクト公募はすべての科学領域に開放されており、2種類の資質の研究者を対象とする。その経歴が国際的なレベルで広く知られているトップレベルの科学者、そして国際的に見てその卓越性のレベルを証明できる高い潜在能力を持った若手研究者である。
・応募は研究者とそのホスト施設の協働作業となる。
・ANRからの資金支援の目安は150~900千ユーロである。

[研究者にとっては、最高の環境下でフランスでの研究遂行が可能]

支援獲得者はフランス国内での安定定着した彼らの研究業務遂行を可能にする明確な予算と非常に質の高い受け入れ環境の提供を受ける。ANRの資金支援により、支援獲得者は研究チームを構成して、希少な研究テーマ、さらにはフランスに存在しない研究テーマに関して野心的で強い影響力を持った3~4年間のプロジェクトの実施が可能である。ANRからの交付金は研究者の俸給の全部または一部のほか、チームの運用経費もカバーする。
応募者の条件は次のとおり。

・外国在住であること(またはフランスに赴任して間もないこと)
・若手研究者の場合、ポスドク研究歴がフランス国外で少なくとも24ヶ月あること、学位論文はそれより以前の2012年7月1日より前に審査を通っていること
・その他の研究者の場合、外国での主要な研究経歴を有すること

なお上記に関して年齢制限はない。

[受け入れ施設にとっては、ハイレベルの外国人研究者を引き寄せることになる]

フランス国内にある施設のみを対象とする本施策には、外国の研究室とフランスの施設との間の関係を強化してフランスの施設の知名度と求心力の獲得を確実にすることで、新たな国際ネットワークへの参画を可能にする狙いがある。

[DW編集局+JSTパリ事務所]