[本文]

国・地域名:
英国
元記事の言語:
英語
公開機関:
エネルギー・気候変動省(DECC)
元記事公開日:
2014/03/31
抄訳記事公開日:
2014/04/23

国連の気候変動に関する政府間パネルが報告書を発行

United Nations Intergovernmental Panel on Climate Change report published

本文:

エネルギー・気候変動省(DECC)の2014年3月31日付のニュースで、標記の記事が掲載されている。以下にその概要をまとめる。
===

国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が、気候変動に関する最新報告書の第2部を発表した。

この「第5次評価報告書第2作業部会報告書」では、気候変動が及ぼすと考えられる影響と、将来の気候のリスクに適応するための我々の能力が取り上げられている。前回の大規模な見直しからおよそ6年、今回の報告書では、気候変動がもたらす実際の影響と将来のリスクに関する証拠が強化されている。

IPCCは個別の国に焦点を絞るものではないが、今回の「影響・適応・脆弱性」に関する報告書では、気候変動が欧州にもたらす3つの大きなリスクが明らかにされている。これら3つのリスクは、次の通りである。
1)都市化の進行、海面上昇および河川の最大流量の増加に伴い、河川流域と沿岸地域での洪水により経済損失が増大し、被災者が増加する。
2)水量規制の拡大。水需要(灌漑、エネルギー・産業用水、家庭用水など)の増大と相まって、河川からの取水・地下水資源による水の利用可能性が大幅に減少する。
3)酷暑により経済損失が増大し、その被害を受ける人々が増加する。その影響は、健康、福祉、労働生産性、農作物生産および大気質に及ぶ。

この報告書は、世界73ヵ国の大学と研究機関から選ばれた310人を超える科学分野の専門家の作業の賜物である。

[JSTパリ事務所]