中国科学院（CAS）ウェブサイトに掲載された2014年4月18付けの報道によると、CASは戦略シンポジウムを開き、「4つの率先」＊計画と改革の全面的推進の要求に基づいて、改革推進に資する重要な取り組みの検討・提案、改革を全面的に推進するための計画の制定・実施を加速することを決めた。本記事でその概要をまとめる。

白春礼・CAS院長はシンポジウムに出席し、特別講演を行った。白院長は講演において、CASGが直面している情勢と挑戦を分析した上、改革推進の必要性と緊迫性を指摘し、そして改革を推進するための重要な措置について提言を行った。また、改革によって起こり得る既存の研究の仕組みや運営方式、体制制度の変革などに関連した各ステークホルダーとの利益衝突について、白院長は、CASの長期的な発展に関わる根本的な課題から着手し、大胆で新たな見識を導入した取組みを前向きに進めることが重要であると主張した。

＊「4つの率先」：2013年7月、習近平国家主席はCASを視察した際、CASに対して、①真っ先に科学技術の飛躍的発展を実現する、②真っ先に国のイノベーション人材集結拠店を形成する、③真っ先に国の高レベルな科学技術シンクタンクに発展する、④真っ先に世界一流の研究機関をつくることを要求した。これを受け、CASは2014年度の事業実施において、「4つの率先」の実現に向けた行動を主要なミッションに位置づけた。

[JST北京事務所]