2014年04月30日付の「中国科学報」ネット版は、中国人科学者が次世代地球システムモデルを開発したと報じた。本記事ではその概要をまとめる。

4月26日、南京信息工程大学は独自開発した地球システムモデルを発表した。地球システムモデルは気象学及び地球システム科学の研究に資する重要な研究ツールで、「エルニーニョ」、「ラニーニャ」など極端な天気現象を予測するほか、気候変動、気象災害、地球環境の変遷も予測できるという。

地球システムモデルは天気予報と原理的に似ているが、天気予報よりずっと複雑である。欧州連盟（EU）、米国、日本などの先進国はいずれも地球システムモデルを有し、IPCC（気候変動に関する政府間パネル）が発表した評価報告書で上位にランクされた。今回王斌教授たちが開発した地球システムモデルは、大気モデル、海洋モデル、海氷モデル、陸面モデルを結合し、IPCC第6次評価報告書で良い評価を取得できることに取り組んでいる。

[JST北京事務所]