[本文]

国・地域名:
EU
元記事の言語:
英語
公開機関:
欧州共同体研究開発情報サービス(CORDIS)
元記事公開日:
2014/06/30
抄訳記事公開日:
2014/08/05

適正な風力発電施設を、適正な場所に配置する新しいソフトウェア

New software brings the right wind farm to the right spot

本文:

欧州共同体研究開発情報サービス(CORDIS)の2014年6月30日付のニュースで、標記の記事が掲載されている。以下にその概要をまとめる。
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風力発電施設は欧州全域に相次いで誕生しており、欧州風力エネルギー協会(European Wind Energy Association:EWEA)によれば、2013年はEUの電力需要の約8%が風力発電で賄われたという。だが、現在までのところ、いくつかの障害により風力発電のシェアが伸び悩むことになっている。例えば騒音に関する一般市民の苦情、通信障害、生態系に対する影響などである。しかし、たった1本のソフトウェアでこれらの問題のすべてが解決されるとしたらどうだろうか?

SOPCAWINDプロジェクトでは、風力や現地の環境特性、通信システムへの干渉の可能性、騒音、近隣の住宅の日照権、景観上の影響、さらには現地における考古学的遺跡の有無といった多様な基準を考慮したうえで、欧州において最適な場所に風力発電施設を配置するための新しいソフトウェアが開発されている。

このように複雑で分野横断的なデータベースを統合するものとしては初めての製品であるこのソフトウェアは、先ごろ、EWEAの2014年次イベント(Annual Event)で紹介された。このソフトウェアは、風力発電施設の設計プロセスにおいて、上述したような側面がすべて考慮されるように配慮し、建設後のトラブルを回避してコストを削減することで、風力発電施設の設計を容易にすることを目的としている。このシステムには、官民の多数の利害関係者が貴重なデータを提供した。

[JSTパリ事務所]