[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ノルトライン=ヴェストファーレン州 イノべーション・科学・研究・技術省
元記事公開日:
2014/09/11
抄訳記事公開日:
2014/10/03

州議会が大学未来法を可決

Landtag veabschiedet Gesetz – Ministerin Schulze: Freiheit und Verantwortung im Gleichgewicht

本文:

ノルトライン・ヴェストファーレン(NRW)州議会が大学未来法(HZG)を可決。これに関して同州イノベーション科学研究省が概略下記のような報道発表を行った。

NRW州議会が可決したHZGに関して、イノベーション科学研究省のシュルツェ大臣は、「同州の大学あり方における一里塚であると同時に自由と責任が同等なものとなった」と発言。同法は、1年間を移行期間とし2014/15冬学期に発効となる。

今後、数多くの領域で決定的な進歩が可能となると期待され、例として雇用条件の改善や、共同決定、学習成績、男女雇用機会均等、透明性の推進等を同大臣は挙げている2014年、NRWの大学への基本資金(グローバル・バジェット)は約60億ユーロとなっている。グローバル・バジェットや、助成金の具体的な利用については再びスポットライトを強く当てられることになる、と大臣は指摘。

幅広く展開された対話のプロセスにおいて、大学側は再三、法案に関して口頭及び文書で意見表明をしてきた。これに応じて同法には多くの提案が取り上げられている。シュルツェ大臣は「今回提示される大学未来法は、現時点で最善の結果であり、多方面からの考え方や関心を考慮している。大学をより民主的、社会的に、そして未来に向けて合わせていく」と語った。

シュルツェ大臣は、大学の役割が「民主主義的の学校」として強くなっていると見ている。教育は「21世紀最大の問題である。政治はもはや傍観者だけであってはならない」とし、同法では大学の自由にも、そしてその責任にも大きく配慮している、と発言。

法案重点:
・税金からの60億ユーロの基礎資金の使用法について、例えば大学幹部の俸給などの透明性を上げる。
・大学、科学省、議会はNRW州民の代表として、合同の大学発展計画基づいて協力する。
・大学未来法は大学の各種人材のバランスを図る。大学幹部は基本的な方針及び方向付け等に責任を負うが、委員会によって補佐される。将来的にはこの委員会が大学幹部の選挙にも参加する。
・大学の評議会は経済的な管理に大きなウエートを持つ。将来的には過半数を外部メンバーとする。
・職業を持つ学生、既婚の学生を勘案し、パートタイム制の授業形式を可能とする。
・大学は補完的にオンライン学習の仕組みを構築する。
・大学未来法は男女同権化の具体的目標を設定。教授陣の女性の割合はその下の資格段階と少なくとも同じとする。大学評議会のメンバーは少なくとも40%を女性とする。

[DW編集局]