[本文]

国・地域名:
EU
元記事の言語:
英語
公開機関:
報道センター
元記事公開日:
2014/10/09
抄訳記事公開日:
2014/11/06

核融合エネルギー実現に向けて準備を進める欧州

Europe gears up to make fusion energy a reality

本文:

報道センターの2014年10月9日付のニュースで、標記の記事が掲載されている。以下にその概要をまとめる。
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欧州委員会および欧州の核融合研究所は、ホライズン2020における核融合に関する欧州共同プログラム、「EUROfusion」を開始することを発表した。これは、核融合エネルギーの実現に向けた針路に沿って重要な進展を保証するプログラムである。この共同プログラムには、2014年から2018年にかけて少なくとも8億5,000万ユーロの総予算が確保されており、このうちの約半分は、ホライズン2020のEuratom(欧州原子力共同体)の核融合エネルギー研究プログラムから支出されることになっている。

EUのすべての研究所は2012年末、核融合エネルギーの実現に向け、2050年までの目標を明確かつ詳細に定めたロードマップを合意決定した。これらの研究所が今回EUROfusionのためのコンソーシアムを編成し、ロードマップの初期段階で特定された科学的・技術的課題に対処するべく、今後5年間にわたる共同プログラムを実施していく。上記期間においては、現在フランスで建設が進められている国際熱核融合実験炉(ITER)への科学的・技術的支援と、この先駆的プロジェクトの成果を十分に活用できるよう、欧州の足場固めをすることに重点が置かれる。特に、英国のカラムにあり、現在運転されている世界最大級の核融合研究インフラである欧州トーラス共同研究施設(Joint European Torus、JET)は、2018年までEUROfusionによって引き続き利用され、ITERの支援において重要な役割を果たすことになっている。

[JSTパリ事務所]