[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
元記事公開日:
2014/11/13
抄訳記事公開日:
2014/12/04

進歩する糖尿病研究

Forschung gegen Diabetes macht Fortschritte

本文:

11月14日世界糖尿病デーに当たり、ヴァンカ連邦教育研究大臣は糖尿病研究におけるドイツのリーダー的役割に言及。これに関して連邦教育研究省(BMBF)は概略下記のような報道発表を行った。

糖尿病は患者数約600万人と、ドイツにおいて最も広く蔓延する国民病の一つとなっている。このため、糖尿病研究はBMBFの重点課題となっている。2009年に設立されたドイツ糖尿病研究センター(DZD)では、糖尿病の予防と治療実績が大きく向上した。大臣によれば「ドイツはDZDによって世界的に貢献し、基礎研究の成果をより迅速に応用するだけでなく、実用化している」。

DZDの枠組みで生まれた成果(抜粋):
‐ドイツ栄養研究所(DifE)がドイツ糖尿病リスク・テストを開発。今後5年間のタイプ2糖尿病に罹るリスクを推定できる。またリスクを軽減する方法も示されている。

‐最新の研究により、両親の生活様式が子供に受け継がれることが明らかとなった。またヘルムホルツセンターの調査では、脂肪の多い食生活によって遺伝子の作用が変化し、次世代に遺伝的に受け継がれる、これは妊娠期間中や子供時代の生活スタイルとは無関係ということが明らかになった。

‐ドレスデン工科大学において、タイプ1糖尿病患者の体内にバイオ・リアクターを埋め込み、そこからのインシュリン投与でほぼ1年間処置することに成功した。このバイオ・リアクターには必要に応じて自動的にインシュリンを供給するベーターセルが内在している。

連邦政府はDZDに対し、立ち上げ期間として2014年まで6,000万ユーロを投資。2015年からはBMBFから年間3,000万ユーロを受ける。負担率は連邦90%、所在の州が10%となっている。

[DW編集局]