[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
元記事公開日:
2015/02/02
抄訳記事公開日:
2015/02/18

”Teaming”による、EU全体の科学・イノベーションのポテンシャルの開発

Starke Teams für Europa

本文:

ドイツ国内の研究機関が東部および南部のEU加盟国にあるエクセレンス・センター構築のため、31あるコンソーシアムのうち21プロジェクトに参加することを欧州委員会が決定。これに関してドイツ連邦教育研究省(BMBF)概略下記のような報道発表を行った。

エクセレンス・センターに多くのドイツ研究機関が参加するという事実は、ドイツの科学システムが欧州において優れていることの証明である。EU研究開発枠組みプログラムHorizon 2020における、Teamingの目標は、研究とイノベーションにおける各加盟国間の差を克服し、後進地域と先進地域の研究機関が共に研究開発を行うことで、EUの競争力を総合的に強化することにある。

シュッテBMBF事務次官は、「東欧や南欧諸国の科学的なエクセレンスとイノベーションが他の地域に対し開かれた状態になれば、加盟国全てがその恩恵を受けることになるだろう。ドイツは、欧州レベルでの強力な研究パートナーシップを求めている。早いうちにHorizon 2020の新しい助成枠組のために力を注ぎ、特にポーランドをはじめとした東欧のパートナー諸国と基本的条件を協力して整備してきた」と語った。

ドイツが参加する21のプロジェクトでは、各種分野が研究される。例えば、ポーランドの科学者とフラウンホーファー研究所が参加するあるコンソーシアムでは、自然災害や自然原料を把握するための化学的、生物化学的なセンサーを開発しようとしている。またもう一つの奨励金の対象となったコンソーシアムでは、マックス・プランク研究所が、双方向メディアとスマートシステム、ネットワーク構築に取り組むキプロスの研究センターを支援する。シュッテ次官は「ドイツの研究機関は架け橋を築くために行動し、その科学的なエクセレンスとイノベーション力を持ち込むことになる。そこではパートナー諸国だけが恩恵をうけるのではなく、ドイツの研究機関にもプラスとなる。それぞれの地域、またその地域を越えて新しい協力の可能性を開くことになる」と語った。

Teamingは、EU全体で科学とイノベーションのポテンシャルを開発するための重要な手段である。助成対象は、2004年以後にEUに加盟した諸国とポルトガル、ルクセンブルク、ノルウェーなどの関連国である。助成は2つのフェーズで行われる。第一公募ラウンドではコンソーシアムを選考。これらのコンソーシアムは、ビジネス・プランの作成に関する財政支援を受けることができる。第二フェーズでは、この中からベストのコンセプトの実施に助成する。

選考された31のコンソーシアムには合計1,450万ユーロが投入される。第2フェーズについては8,700万ユーロの助成が予定されている。Horizont2020の全期間で、合計8億ユーロをエクセレンスの基盤とイノベーション力強化のため、東、南欧のEU加盟国と関連国の参加拡大のために投入することになっている。この助成プログラムにはTeamingの他にTwinning(Institutionの構築及び協力)、並びにいわゆるERA Chairs(助成対象国の研究者に対する奨学金)も含まれる。

[DW編集局]