[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
国立衛生研究所(NIH)
元記事公開日:
2015/03/04
抄訳記事公開日:
2015/04/28

ヴァーマス博士、NIH国立がん研究所長を辞任

Varmus Stepping Down as Director of NIH’s National Cancer Institute

本文:

2015年3月4日付けの国立衛生研究所(NIH)の報道発表記事は、NIHの国立がん研究所(NCI)を約5年間率いたハロルド・ヴァーマス所長の2015年3月31日付での辞任を伝えた。記事の概要は以下のとおりである。

4月1日以降のNCI所長代行は副所長だったダグラス・ローウィ博士が務めている。ローウィ博士は長年NCIの内部研究者を務め、ヒト・パピローマ(乳頭腫)ウィルス・ワクチンの開発に至る研究で、2014年にオバマ大統領から技術・イノベーション栄誉賞を受賞している。

辞任したヴァーマス博士の在任中の業績として、挑発的質問(Provocative Questions)イニシアティブの提起、NCIの国際医療センターの新設、共同臨床試験制度の活性化、RASがん遺伝子で制御される細胞シグナル伝達経路を標的とする薬剤発見のためのイニシアティブ立ち上げ、精密医療(Precision Medicine)イニシアティブのがん関係部分の主導など、医学生物学研究への多数の貢献が挙げられる。

ヴァーマス博士は、レトロウイルスがん遺伝子が細胞由来である事の発見により、1989年にノーベル生理学・医学賞を共同受賞している。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]