[本文]

国・地域名:
EU
元記事の言語:
英語
公開機関:
報道センター
元記事公開日:
2015/03/27
抄訳記事公開日:
2015/05/07

EUの新助成金、革新的なSMEs(中小企業)に対して1億3,000万ユーロ超の支援

Commission supports innovative SMEs with over €130 million in new grants

本文:

欧州委員会は、2015年3月27日に標題の記事を発表した。以下にその概要を紹介する。
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387社の革新的な中小企業(SMEs)は、EUの研究イノベーション助成プログラムであるHorizon2020による新設の助成金から総額1億3,060万ユーロを受け取ることになった。以下に、Horizon2020の下でスタートした30億ユーロのSME向け支援プログラム(SME Instrument:詳細は末尾参照)の一環で2014年12月17日に申込を締め切った最新の助成事業の公募結果を示す。今回の結果を合わせると、2014年に開始したSME向け支援プログラムによって助成を受けた企業の総数は827社(726プロジェクト)、EU助成総額は2億5,535万ユーロに及ぶことになる。

●フェーズ2(イノベーション活動・事業計画支援)に1億1,760万ユーロ:
フェーズ2の公募結果は以下の通りである。助成対象に選ばれた各SMEは、それぞれ最大250万ユーロ(健康関連プロジェクトは500万ユーロ)の助成金を受け取り、12日間のビジネス・コーチングのサービスも受けることができる。

<フェーズ2の第2回公募結果(2014年12月締め切り分)の概要>
・ 助成数:94社(19カ国、74プロジェクト)
・ 助成金額:1億1,762万ユーロ
・ 応募総数:629プロジェクト

今回の公募で採択が一番多かったのは、英国企業であった(15社、助成総額1,450万ユーロ超)。次いで、スペイン、ドイツ、オランダ、フランスが続いた。今回の結果を含めて、2014年1月1日のプログラム開始以降、SME 172社に対する2億2,500万ユーロ超のフェーズ2の助成が決定した。

●フェーズ1(フィージビリティ・スタディ)に約1,300万ユーロ:
フェーズ1の公募結果は以下の通りである。助成対象に選ばれた各SMEは、それぞれ5万ユーロをフィージビリティ・スタディのために受け取り、最大3日間のビジネス・コーチングのサービスも受けることができる。

<フェーズ1の第3回選考結果(2014年12月締め切り分)の概要>
・ 助成数:293社(30カ国、259プロジェクト)
・ 助成金額:1,295万ユーロ
・ 応募総数:2,363プロジェクト

今回の公募で採択が一番多かったのは、前2回と同様にスペイン企業であった(129社)。次いで、イタリア(108社)、英国(81社)が続いた。今回の結果を含めて、2014年1月1日のプログラム開始以降、655社のSMEに対する約3,000万ユーロのフェーズ1の助成が決定した。

●背景:
Horizon2020は、7年間にわたる予算800億ユーロという史上最大規模のEU研究イノベーション・プログラムであり、SMEに対する記録的な資金提供を用意している。少なくとも20%もしくは90億ユーロ近くがSMEに直接的に助成金の形で提供されることとなっており、SME向け支援プログラム(SME Instrument)もその一つである。

中小企業向け支援プログラムを通じて、EUは成長の潜在能力の高い最も革新的な小さな企業に対して資金援助を実施したいと考えている。本助成プログラムは、7年間で約30億ユーロの予算規模で行われるもので、以下の3種類がある。
・ 革新的な事業のフィージビリティ・スタディに対する資金援助(フェーズ1)
・ 実証研究に対する資金援助(フェーズ2)
・ 投資に値するコンセプトに対する事業開発アドバイスや他の支援サービスの提供(フェーズ3)

2014年〜2015年で、1,300以上のプロジェクトが本プログラムを通じて支援される予定だ。

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