[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦政府
元記事公開日:
2015/06/05
抄訳記事公開日:
2015/07/09

デジタルな労働の形成

Digitale Arbeit gestalten

本文:

第6回メーゼベルク会議が行われ、これに関してドイツ連邦政府は下記のような報道発表を行った。
「労働4.0」とは何か。メーゼベルクにおいて連邦政府、産業界、労働組合の代表がこの問題を議論した。

コンピュータとインターネットはあらゆる分野の労働を変化させている。このチャンスを利用し、労使が共に公正な労働条件を形成することが肝要である。メルケル首相は「ドイツには強いビジネスコミュニティがあり、労働組合そして従業員代表委員会による強力なカウンターパートが存在する。こうした優位を、活用していきたい」と語った。

ガブリエル経済エネルギー大臣は、「データ主導型経済が我々に求めているものに正しく対応するため、学校、職業、大学において、どのような能力が必要なのか」を知らなければならない。良い教育と職業訓練は労働や専門的能力開発の基盤であり、この点について参加者は一致をみている。適切な職業教育はチャンスを拓くものであり、人間が学んだものを未知の挑戦に対して応用することができるようにしてくれる。」と語った。

マックス・プランク研究所のハルホフ教授が経済拠点ドイツのデジタル化のイノベーション・エコノミーの重要性について語り、エッセ 連邦職業教育研究所(BIBB)会長が訓練教育、継続教育の要件の変化について紹介した。ダイムラーコンツェルンにおける労働組織及び企業組織に関する戦略と活動などについて報告した。

メーゼベルク会議にはドイツ産業連盟(BDI)グリロ会長、 ドイツ経営者団体連合会(BDA)クラーマー会長、ドイツ手工業中央連盟(ZDH)のヴォルザイファー会長が参加した。労働組合側はホフマンドイツ労働総同盟(DGB)会長、ヴェッツェル金属産業労働組合(IGM)委員長、ヴァシリアディス鉱業化学エネルギー産業労働組合(IGBCE)委員長、ダウダーシュテット ドイツ公務員同盟(BDD)会長が出席した。

連邦政府からはメルケル首相と並びガブリエル連邦経済エネルギー大臣、ナーレス連邦労働大臣、ヴァンカ連邦教育研究大臣、ドリント連邦交通デジタル資本大臣、デ・メジエール連邦内務大臣、ショイブレ連邦財務大臣、アルトマイヤー首相府長官が出席した。

第6回会議は2014年9月の「社会的市場経済のチャンス」と題する会談を引き継ぐもので、デジタル化とその産業拠点ドイツへの影響は今回も中心的テーマであった。

メーゼベルク会議
2010年以降、連邦首相は労使双方の代表者をメーゼベルク城に招き、社会的市場経済の未来に関して議論している。中心となる問題は、如何にしてドイツにおける経済的成功を中期的、長期的に確保できるかというものである。

これまでのメーゼベルク会議:
・2010年6月:人口高齢化、イノベーション・新技術・社会構造、持続可能性
・2011年6月:人材確保、有資格者の国内流入
・2012年6月:「将来の繁栄の源泉」
・2013年6月:「新しい労働と知識の重要課題にどう対処するか」
:2014年9月:「社会的市場経済のチャンスを最大限に利用する」

[DW編集局]