[本文]

国・地域名:
フランス
元記事の言語:
フランス語
公開機関:
国民教育・高等教育・研究省(MENESR)
元記事公開日:
2015/07/15
抄訳記事公開日:
2015/09/03

医療研究: より分かりやすいプログラム策定に必要な行動計画

Recherche en santé : un plan d'action pour une programmation plus lisible

本文:

国民教育・高等教育・研究省の2015年7月15日付標記報道発表の概要は以下のとおり。

国家医療戦略及び国家研究戦略の方針に対応する行動計画策定のミッションが、政府から生命・保健科学全国研究連盟(Aviesan)の会長に委任されていたが、その行動計画がこのほど関係省庁に提出された。

本行動計画では、ファンディング元や実施機関が多元的であることが原因でフランスが臨床研究やトランスレーショナル研究に対して毎年割いている労力(2013年には2億ユーロ、800プロジェクト)が見えにくくなっている点を考慮して、臨床研究・トランスレーショナル研究に関する組織、スケジュール、ファンディング活用の適正化を狙う。

中央政府の各種部局、Aviesan、国立研究機構(ANR)、国立がん研究所(INCa)、国立エイズ・ウィルス性肝炎研究機構(ANRS)を結集した計画策定委員会による策定作業では、医療研究プログラム策定に関する原則を次の3つの軸に沿って再定義した。
・プロジェクト公募手続き業務の分担
・ファンディング対象評価基準の調整
・国家医療戦略及び国家研究戦略における国家的優先課題の特定に関する調整

既存のファンディングはこれまでどおりINCaやANRSなどの機関の責任の下に置かれる。上記提案は、国内的にも国際的にも認知されやすいプログラム策定を促進し、また研究チームの作業を簡素化する狙いがある。2015年は計画策定委員会はAviesanの主導の下に、中央省庁の関係する全ての部局及び各種実行機関と協力して、次のような目標を持った作業の遂行を提案している。

・手続きや実行の共通基準を設けることによるプロジェクトの科学的評価の調整
・公告、スケジュール、提案様式を提供するANR提案の「共通ポータル」による手続き補助業務の簡素化
・基礎研究、トランスレーショナル研究、臨床研究、公衆衛生研究の間の連続性を強化することによる研究プログラム策定の一貫性の確保(計画策定委員会メンバーとの協議によりAviesanが提案)。つまり医療研究の様々な領域における科学的優先課題を定期的に調整する方法を特定することである。

上記計画は2015年末までに結論を出すことになっている。

[DW編集局+JSTパリ事務所]