[本文]

国・地域名:
中国
元記事の言語:
中国語
公開機関:
中国科学報
元記事公開日:
2015/07/26
抄訳記事公開日:
2015/09/04

中国の基礎研究経費について

科技部官员撰文:中国基础研究经费是多是少

本文:

2015年7月26日付の「中国科学報」ネット版は、「中国の基礎研究経費について」と報じた。本記事ではその概要をまとめる。

科学技術部·中国21世紀議事日程管理センターの周元副主任はこのほど中国の基礎研究経費について以下のように記した。

一、一般的に、基礎研究経費の投入は各国の経済発展レベル及び経済発展階段と密接に関連する:1970年代、米国、日本の一人当たりのGDP(国内総生産)が6000~8000米ドルという階段で、米国、日本の基礎研究経費が占める比率はそれぞれ13%~14%、16%~17%に達した。2012~2014年、中国の一人当たりのGDPが1970年代の米国、日本とほぼ同じであったが、しかし、2004~2014年の10年間で、中国の基礎研究経費が占める比率は殆ど変化がなく、約5%の低比率を維持している。中国の場合は、この比率は少なくとも10%に達することが合理的である。

二、中国の基礎研究経費の比率はOECD(経済協力開発機構)加盟国と比較して低い傾向を呈しているが、中国の発展階段はそれぞれの国と違って、その基礎研究経費が多いのか少ないのか、科学的かつ総合的な分析に基づく合理的な経費比率目標の設定が必要である。例えば、米国、日本の基礎研究経費の比重は経済の発展水準の向上に従って顕著な増加傾向は見られず、基本的に14%の比率を維持している。

三、2020年までに、中国の一人当たりのGDPは9000 ~10000米ドルのレベルに達する見通しである。一人当たりGDPの水準に照らしてみると、2020年、中国に対して12%~13%の基礎研究経費の比率は合理的な基準である。

[JST北京事務所]