[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
元記事公開日:
2015/08/20
抄訳記事公開日:
2015/09/11

ブラジルに世界最高の研究タワーが開設

Höchster Forschungsturm wird in Brasilien eröffnet

本文:

このほどブラジル、ドイツ両国の代表が最高の気候観測タワー“Amazon Tall Tower Observatory”(ATTO)の完成を祝った。これに関して連邦教育研究省(BMBF)は概略下記のような報道発表を行った。

ブラジル、ドイツ両国の協力による気候観測タワーATTOは世界最大の熱帯雨林地域に位置し、高さ325メートルとエッフェル塔の高さを凌いでいる。ATTOはさまざまな高度の気候現象やアマゾン地域が及ぼすグローバルな気候現象への影響をより効率的に分析し、理解できるように、科学研究のベースとして貢献するものである。6年に及ぶ計画と建設の後、マナウスの北方150キロメータに建設されたタワーがこのほど科学者たちに引き渡された。

ヴァンカ大臣は「ATTOは気候変動の理解に役立ち、地球の緑地を保護することに寄与する。この最も高い研究タワーはブラジルとドイツの良好な科学協力関係を明確に示すものである」と語った。

これまで大気圏の様々な高さの気候観測では温室効果ガス収支や地表と大気圏間の複雑な相互作用に関する実行可能な測定データが得られなかったが、ATTOによってこれが可能となった。両国の研究者は人間の影響によって妨げられないよう、遠く離れた森林地域で研究を行う。ATTOはアマゾン地域での気候に関連する化学的・物理的なプロセスを把握・評価し、気候保護の新しい基礎を築くために寄与することになる。
ATTOの建設は2009年に両国間で取り決められ、総額840万ユーロを両国折半で負担している。

ドイツ、ブラジル政府間交渉の枠組みの中でドイツ連邦政府とブラジル政府は気候研究における取り組みと強化するとともに国際的気候政策において積極的な役割を果たしていく。

[DW編集局]