[本文]

国・地域名:
中国
元記事の言語:
中国語
公開機関:
中国科学報
元記事公開日:
2015/08/23
抄訳記事公開日:
2015/10/07

中国、固体量子メモリの集積化·規模化の応用を目指す

高维固态量子存储器研制成功

本文:

2015年8月23日付の「中国科学報」ネット版は、「中国、固体量子メモリの集積化·規模化の応用を目指す」と報じた。本記事ではその概要をまとめる。

中国科学技術大学の郭光燦院士の指導により、中国科学院量子情報重点実験室の李伝鋒氏が率いる研究チームは、初めて固体構造内で三次元量子もつれの量子メモリを実現した。この量子メモリは51次元の量子メモリの能力を持ち、忠実度は99.1%に達する。

2012年、李伝鋒氏の研究チームは中国初の固体量子メモリ研究プラットフォームを設立し、世界で初めて偏光する二次元固体量子メモリを実現して、99.9%の忠実度で世界最高レベルに達した。今回、同研究チームは光の軌道角運動量に基づきコーディングを行い、初めて高次元もつれ光源を生成し、固体量子メモリに記憶させて、その三次元量子もつれの量子メモリの忠実度が99.1%に達した。

李伝鋒氏は、「高次元軌道角運動量のメモリ技術に基づきメモリのマルチモードを用いることにより、量子ネットワークの伝送速度及び量子メモリの記憶容量を向上させる。同研究成果は固体量子メモリの集積化·規模化とその応用に基礎を築くことを目的としている」と述べた。

[JST北京事務所]