[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
国立科学財団(NSF)
元記事公開日:
2015/07/09
抄訳記事公開日:
2015/10/23

ロボット工学、メカトロニクス、サイバー・セキュリティーなどを通してSTEMへ興味を抱かせる取り組み

ENGAGEMENT IN STEM THROUGH ROBOTICS, MECHATRONICS, CYBERSECURITY AND MORE

本文:

2015年7月9日付の国立科学財団(NSF)による科学・技術・工学・数学(STEM)教育に関する発表記事の概要は以下の通りである。

NSFの助成のもと、ニューヨーク大学工学院(NYU Polytechnic School of Engineering)での「STEMの夏」は7月9日に始まり、STEM教科に焦点を当てて、教師と生徒の双方に新たな学習と成長の機会を提供している。

NSFの大学教育部門の理事長であるSusan Singerは「NSFに取っての優先事項は、学生にSTEM教科への興味を抱かせ、教師にSTEMの知識を深めるための新しいツールを提供し、STEMのテーマを生徒への学習に盛り込む為の研究に投資する事である。」と述べた。

「STEMの夏」の発表について、いくつかハイライトを以下に示す。
1.教師陣のための発見研究
包括的なSTEMの1年間育成プログラムの一環としてブルックリンの2校から教師4人がNYUで3週間研修を受ける。NSFからの助成金250万ドルを活用して最終的にはニューヨーク市内の中学校22校から44名の教師が参加する。
2.起業家精神経験を有する教師のための科学及びメカトロニクス支援研究(SMARTER)
中学・高校の教師とNYU工学部の研究室に在籍する学部生・大学院生をペアに組ませて2週間の先端STEMワークショップ及び4週間の研究に取り組む。
3.教師向けサイバー・セキュリティー体験
10名の高校教師、取り分け多様な人種や経済的に恵まれない学生が多い学校の教師を優先して訓練と研究の機会が与えられる。研修プログラムはハードとソフトのセキュリティ及び電子情報の科学捜査(digital forensics)を含み、需要の多いキャリアパスへの扉を開くものである。
4.カレッジ指導者のためのサイバー・セキュリティ
カレッジレベルの講師10名を対象とするサイバーセキュリティの教育者用研修
5.AMPS/CBSI:科学振興にメカトロニクスの応用
NYUの学生をブルックリンの小・中・高に1年を通して送り込み、生徒にロボット装置の設計・組み立て・操作に挑戦させ、更に科学・数学・工学を教えSTEM教科について教師の理解を深めるための研修を実施するプログラム。
6.GenCyber:サイバー・セキュリティのためのコンピューターサイエンス
75名の女子高校生に、GenCyberによる2週間の集中プログラムを3回受けさせてロールモデル、プログラミング、善意のハッキング及び電子情報の科学捜査を修得させる。この分野の求人は市場平均の10倍で成長しているが、女性が圧倒的に少ないので女性に焦点を当てている。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]