[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
元記事公開日:
2015/10/27
抄訳記事公開日:
2015/12/03

癌との戦いにより精密さを

Mehr Präzision im Kampf gegen Krebs

本文:

ハイデルベルクにおいてドイツ癌研究センター(DKFZ)が放射線研究開発センターの新建屋の上棟式を行った(10月27日)。これに関して連邦教育研究省(BMBF)は概略下記のような報道発表を行った。

DKFZでは2018年から放射線と放射線治療という異なった専門の研究者が、画像処理技術の改善とより効果的な治療法を開発するために一つ屋根の下で協力する。

ヴァンカ大臣は「革新的な画像処理技術と放射線治療は将来がん患者の診断と治療における個別化の中心的な手段としてDKFZにおいて並行して行われる。この方法は非常に将来性があり、癌との効果的な戦いのための他に類を見ない研究機会をもたらすものである」と語った。

DKFZのブトロス理事は「画像処理技術と放射線腫瘍学を重点的に研究する研究者が、癌研究のための革新的な診断方法と治療方法を開発し、臨床研究において実証するために、必要なインフラを利用できるようになっている。その際研究者はDKFZの他の研究領域の研究者とも集中的に協力し、国立腫瘍研究センター(NCT)において大学病院と密接に連携する」と語った。

放射線腫瘍学研究センターの医師と研究者は二つの目標を持っている。一つは解剖学的な情報と分子データを結びつけるための画像処理の正確性および有意性の向上である。もう一つは放射線を目標に正確かつ効率的に照射することである。このため研究者はガンマ線、電子、陽子、重イオン線の照射精度を高めるために各種技術を開発する。放射線腫瘍学研究開発センターの新建屋の投資総額は4,500万ユーロである。

DKFZは3,000人以上のスタッフを擁するドイツ最大の生物医学研究機関であり、1,000人以上の研究者が癌の発生のメカニズム、がんリスクファクターの把握、癌疾病予防のための戦略的な研究をおこなっている。年額1億8,400万ユーロの補助金を受けており、その内訳はBMBFから90%、バーデン・ヴュルテンベルク州から10%である。

[DW編集局]