[本文]

国・地域名:
EU
元記事の言語:
英語
公開機関:
研究・イノベーション総局
元記事公開日:
2015/12/09
抄訳記事公開日:
2016/01/19

欧州委員会による、研究に親和性の高い著作権規定の提案

Commission proposes a research-friendly copyright for open science and innovation in Europe

本文:

2015年12月9日付の欧州委員会(EC)研究・イノベーション総局による著作権の例外規定に関する発表記事の概要は以下の通りである。

ECは、欧州連合(EU)の著作権法に、研究についての強制的例外規定を盛り込む事を提案した。欧州の研究者およびイノベーターが適法にアクセス可能な大量な文書を機械的に処理することに対し、明示的な権限を付与することがその目的である。

これにより、研究者(とりわけ公益研究機関の研究者)によるテキスト・アンド・データマイニング(TDM)等の技術を活用した大量のデジタルコンテンツの分析を奨励し、イノベーション並びに成長に拍車をかけることが期待される。TDMは、世界の他の地域では既に容易に行う事が可能であり、欧州はこの分野で後れを取っている。この例外規定が実現すれば、EUの加盟28ヶ国の間での統一が図られ、オープンサイエンス並びにオープンイノベーションに対する主要な障壁が除かれる。

ECは現在出版業界に対する影響を含めて評価中で、公益研究機関に対して、彼らが法的にアクセス権を有するコンテンツの科学研究目的のためのTDMの実施を例外とした法案を提出する方向で検討している。研究に関する例外規定を含むこの一括法案は2016年春に公開される予定である。

[DW編集局]