[本文]

国・地域名:
ノルウェー
元記事の言語:
英語
公開機関:
ノルウェー研究会議
元記事公開日:
2015/12/10
抄訳記事公開日:
2016/02/02

研究の社会的影響力を評価

Societal impact of research to be evaluated

本文:

ノルウェー研究会議の2015年12月10日付のニュースで、標記の記事が掲載されている。以下にその概要をまとめる。
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ノルウェー研究会議は、研究課題の分野や研究機関を評価する際、これからは研究が持つ社会的影響力が評価の主要素となるとしている。これまでの分野別の評価では、第一に研究の質が重視されていたが、今後はこうした視点が様々な観点からの評価を含むよう拡大され、研究が社会に還元する便益も考慮されるようになる。

ノルウェー研究会議は近々、技術・産業関連の機関について評価を実施する予定である。社会科学および人文科学研究に関連した機関の評価は、2015年の後半に開始されることになっている。

「技術・産業関連の研究機関に対する我々の評価では、研究受託者に発生した金銭的な付加価値を計算する。何よりもまず、研究機関からサービスを調達することがより多くの収入に結び付いているか否かを我々は企業に尋ねるつもりである」。ノルウェー研究会議の人文科学・社会科学部門(Department for Humanities and Social Sciences)ディレクター、Christen Krogh氏はこのように説明した。同氏は、「こうした学術分野の研究が社会に及ぼす影響を判断するには、目には見えにくい影響にも光をあてるような新しいアプローチを考案する必要がある。人文科学および社会科学の研究機関に対する評価においては、英国で開発され、良好な成果を上げているcase methodologyが用いられる。その目的は、社会の発展に最も広くかつ効果的に貢献している数々の分野を明らかにすることである」とも述べている。

研究グループは、各々の研究が社会にどう影響を及ぼしたかを示す例を提出するよう求められる。ノルウェー研究会議の評価は、社会的インパクトを与える研究グループや、こうした研究の利用者らを識別する特徴が何であるかを明らかにしようとするものであるとしている。

[JSTパリ事務所]