[本文]

国・地域名:
中国
元記事の言語:
中国語
公開機関:
科技日報
元記事公開日:
2016/01/28
抄訳記事公開日:
2016/03/16

食品安全における4つの深刻な問題

我国食品安全存在四大问题

本文:

2016年1月28日付の「科技日報」ネット版は、中国の食品安全には4つの深刻な問題が存在すると報じた。本記事ではその概要をまとめる。
1月27日、中国工程院(工学アカデミー)の重要諮問研究プロジェクトである「中国食品安全の現状、問題及び対策に関する戦略研究」報告が発表された。研究報告によると、2009年から2013年にかけて、野菜、果物、家畜・家禽、水産品の質に対して検査を行い、合格率はそれぞれ96%、95%、99%及び94%以上と全体的には高水準を維持しているという。同報告は同時に中国の食品安全に存在する深刻な問題を指摘した。
同報告によると、中国の食品安全には4つの大問題が存在するとのこと。2009年から2013年にかけて、国家衛生統計ネットワーク直接報告システムは、1,244件の食品媒介疾患に関する報告を受けた。食中毒の患者数は計38,958人、死者数は749人である。病原微生物汚染の致死率は最も高く、農業動物用医薬品が依然として主な食品汚染発生源である。
また、重金属、マイコトキシン等による汚染は食料安全の長期的な脅威であり、重金属汚染が主に南方地域及び南西地域に存在する。毎年3,100万トンの食糧が生産・貯蔵・運輸段階で真菌によって汚染され、年間食糧総生産量の6.2%を占めている。食品の違法添加、偽物、粗悪品の混入、詐欺は食品安全を脅威する主要な問題である。
研究報告は中国の食品安全問題の原因を指摘し、農産物産地における環境汚染が最初に提起された。中国において、3分の1以上の河川が汚染され、90%の地下水がそれぞれ異なった程度で汚染された。そのうち、60%の地下水がひどく汚染された。全国農地の16.1%は汚染基準値を超過し、そのうち、中度・重度汚染が2.9%を占めている。その次に提起されたのは、食品工業は規模が小さくさまざまな場所に散在し、レベルが低い食品企業が80%を占め、管理が難しい。

[JST北京事務所]