[本文]

国・地域名:
EU
元記事の言語:
英語
公開機関:
欧州研究会議(ERC)
元記事公開日:
2016/03/07
抄訳記事公開日:
2016/04/12

2015年の活動および成果報告書を発表

Annual Report on the ERC activities and achievements in 2015

本文:

欧州研究会議(ERC)の2016年3月7日付のニュースで、標記の記事が掲載されている。以下にその概要をまとめる。
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2016年3月7日、欧州研究会議(ERC)は、2015年の年次報告書を発表した。7年間にわたるホライズン2020プログラムに対し、ERCはプログラム全予算の約17%に相当する131億ユーロの予算を割り当てている。2015年の年間総予算は17億ユーロであり、ここ3年間は2013年(FP7の最終年)の予算を下回っていたが、2017年以降、必要とされる予算は毎年徐々に増加すると見込んでいる。

ERCの中核的なスキームである2015年のワーク・プログラム(Work Programme)における各制度(スターティング助成金、独立移行助成金および先端助成金)に対しては、計6,924件のプロポーザルが寄せられたが、前年と比較すると14%減少しており(スターティング助成金については11%、独立移行助成金については19%、先端助成金については15%減少)、これは主に、評価担当者の負担を軽減するために科学会議(Scientific Council)が提出時の制約を厳しくしたためであるとしている。

このうち、スターティング助成金で349件、独立移行助成金で302件が選定され、さらに厳正なピアレビューに付された結果、ホライズン2020に基づくERCの資金受給プロジェクトは1,500件を超えた。募集1件あたりの評価プロセスは、従来通り25の評価委員会によって行われ、ホライズン2020開始から最初の2年間で、2,000人以上の評価委員と11,700人以上の外部評価委員がその作業に携わったとしている。

また、2015年の概念実証助成金は3回に分けて公募が行われ、339件のプロポーザルが寄せられた結果、135件のプロジェクトが採択されたことが示されている。

さらに、ERCが助成したプロジェクトは生産性が高く、またERCが助成した研究は、影響力のあるジャーナルでも大きく取り上げられていることが述べられている。2015年12月までに、欧州研究会議執行機関(ERCEA)は、オンライン書誌データベースおよびプロジェクト報告書というかたちで、ERCが資金提供したプロジェクトから95,000点を超える刊行物を収集しており、2015年に行われた全ての募集が効率的に運営されたことは、ERCEAの組織開発の成功によるものであることを表している。

[JSTパリ事務所]