[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
国防高等研究計画局(DARPA)
元記事公開日:
2016/01/13
抄訳記事公開日:
2016/04/13

光検出における革命的変化を狙った光子検出に関する新規プログラム

Counting Photons…How Low Can You Go?

本文:

2016年1月13日付の国防高等研究計画局(DARPA)の標記に関する発表記事の概要は以下のとおりである。

光検出のプロセスは、それがヒトの眼であってもカメラその他の装置であっても、広範囲にわたる民生用・軍事用応用分野(光/レーザー検出及び測距(LIDARまたはLADAR)、写真撮影、天文学、量子情報処理、医療画像処理、顕微鏡検査、通信)の心臓部にある。しかし最先端の光子検出器でも不十分で、その効果には限界がある。科学者らは、従来の光子検出器を超える設計は可能としても、光をベースとする応用領域の性能が桁違いに(おそらく与えられた応用領域に関連する個々の光子を特定できるほどには)向上するか疑問に思っている。しかし量子物理学の法則の範囲内で、関連の各光子を確定的に検出・特定することは可能ではないか。

DARPAの「光子検出の基本的限界」(Detect)プログラムは、多様な技術プラットフォームにおける光子検出の完全な量子モデルを新規開発して、それらのモデルの概念実証試験をすることで、光子検出器性能の第一原理限界を確立することを目的とする。

「Detectプログラムの目標は、個々の光子を精確に見定める方法、及び光子検出器の主要な特性を最大限活用できるかどうかを、一つのシステムで同時に判断することにある。基盤的研究であるが、上記の疑問に答えることで既存の光検出に劇的な変化をもたらし、多くの発見のツールに計り知れない改善効果をもたらす可能性がある」とDARPAのプログラム・マネージャー、プレム・クマー氏は述べている。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]