[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
国防高等研究計画局(DARPA)
元記事公開日:
2016/03/04
抄訳記事公開日:
2016/05/16

次世代の社会科学研究を加速させる新手法開発

Accelerating Discovery with New Tools and Methods for Next Generation Social Science

本文:

2016年3月4日付の国防高等研究計画局(DARPA)の標記発表の概要は以下のとおりである。

DARPAはこのほど、Webで繋がった世界や先進技術によってもたらされる研究機会について評価するべく、次世代社会科学(NGS2)プログラムを開始した。本プログラムの目的は(厳密かつ再現可能な形で)社会科学研究の進展をさせるための新たな手法を、人間の社会的挙動の因果関係モデルの開発・検証を行うのに必要とされる規模で、構築・評価することにある。社会学、経済学、政治学、人類学、心理学等の社会科学のほか、情報・コンピュータ科学、生物学、数学など幅広い学問領域を基盤とする。

NGS2が最初に重点を置くのは、「集団(が共有する)アイデンティティ」形成の因果関係メカニズム(たとえば、個人の集団がどのようにして一体化するのか、またどのような状況でコミュニティがバラバラになり、まとまりのない無秩序な混沌状態になるのか)を特定するための新手法を開発・活用するように研究者らの意欲を喚起することである。

新たな方法やモデルを開発して、それらをより大規模で、多様で、典型的な集団に(Webベースの広域ゲームなどを通じて)適用することで、NGS2では(高機能の望遠鏡や顕微鏡が天文学や生物学の進歩に寄与したのと同様の方法で)上記新手法が社会科学の強化に役立つことを検証する。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]