[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
元記事公開日:
2016/05/13
抄訳記事公開日:
2016/06/14

ヴァンカ連邦教育研究大臣が日本を訪問

Bundesforschungsministerin Wanka reist nach Japan

本文:

ヴァンカ連邦教育研究大臣はG7科学技術大臣会合出席のため日本を訪問、これに関して連邦教育研究省(BMBF)は概略下記のような報道発表を行った。

G7科学技術大臣はグローバルな重要課題に対処するための研究協力を強化する。特に貧困に起因する疾病(PRDs/NTDs)、海洋の将来、クリーンエネルギーが対象である。5月15日から17日までのつくば市における会合においてG7科学技術大臣は、2015年10月にベルリンで開催した前回G7科学技術大臣会合において議論したテーマを引き続き取り上げる。

2015年のG7会合以降、貧困に起因する疾病に関する各国のデータや研究活動を共有することについて、特に感染症に主眼をおいて勧告が作成されてきた。また海洋研究における国際協力の新しいコンセプトを開発し、欧州共同のプログラム・イニシアチブ「健全な、生産的な海洋」の枠組みの中で海洋系におけるマイクロプラスチック問題の調査に関する国際プロジェクトをスタートさせている。このプロジェクトでは、海洋生態系におけるマイクロプラスチックの分布を把握し、海洋生物に対するプラスチックの有毒作用を研究する為の、マイクロプラスチックの計測基準の開発を目的としている。2015年ベルリンにおけるG7科学技術大臣のクリーンエネルギーに関する決議に基づいて11月のパリでの気候会議COP21においてMission Innovationイニシアチブが生まれた。これにはG7と並び、他の多数の国々が参加している。

今回の会合では新しいテーマも議事日程に取り上げられる。アクティブな高齢者および高齢者介護に関する研究の他、イノベーションの振興、女性研究者の支援、科学における後継者の育成、工業国のみならず世界中の全ての人間が適切に研究とイノベーションの恩恵を受けるにはいかにすればよいのか(“Integrative Innovation“)等である。

ヴァンカ大臣は日本の文部科学大臣とも会談し、日独が二国間協力によりG7の目標にいかにして寄与することができるのかについても話し合う。科学協力の長い伝統を有する優れた科学研究国である両国はこれにふさわしい位置づけにある。一例がつくば市にある高エネルギー物理研究センター(KEK)のドイツ研究者による利用である。実に600件以上の大学レベルの独日共同研究が生まれている。またドイツの研究機関も日本との強い関係を維持しており、例えばマックス・プランク協会は30年以上にわたり日本の理化学研究所と協力関係にある。
科学技術大臣会合の傍ら、ヴァンカ大臣は日本に進出しているドイツの研究集約的な企業(ボッシュ、BMW、ダイムラー、BASF等)の代表者とも会談を行う。目標は企業の視点から見た日本との科学技術協力に関する意見交換である。高齢化が進む社会での研究やイノベーションが直面する重要課題と並び、自動化されネットワーク化された自動走行の研究が会談の焦点となる。

[DW編集局]