[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
元記事公開日:
2016/05/31
抄訳記事公開日:
2016/06/24

看護環境改善のために

Patientenversorgung verbessern – Innovationskraft stärken

本文:

連邦教育研究省(BMBF)は新しい医療技術専門プログラムを発表し、これ関して概略下記のような報道発表を行った。

新たな医療技術専門プログラムにより高齢化社会の重要課題に対処する。単に近代的かつ個別的医療を実現するだけでなく、同時にヘルスケアシステム全体の負担を軽減するような革新的な製品が求められている。

「医療技術専門プログラム」は、医療技術領域におけるBMBFの助成策のパラダイムシフトを示す重要なマイルストーンとなるものである。医療機器の開発プロセスにおいて、将来的に介護を視野にいれた研究開発であることが条件になる。企業が研究段階において患者のニーズに応えることが可能となるよう支援する。BMBFは今後5年間にこの専門プログラムに約2億4,000万ユーロを投入する。

医療技術専門プログラムは国家戦略プロセス「医療技術におけるイノベーション」の成果である。BMBFは5年前に連邦保健省、連邦経済エネルギー省、産業界、アカデミアと共同でこのプロセスを立ち上げた。戦略プロセスの目標は研究政策、保健政策、経済政策のインターフェイスを造り、全体的に一体となったイノベーション政策の基盤を創り出すことにあった。シュッテBMBF次官はこれに関して「研究はこれまでよりさらに強く医学的なニーズを満たすように方向づけし、ドイツでも国際的にもヘルスケアを向上させるような実用可能な製品へとつなげるべきである」と発言。

特に中小企業は臨床実験の増大するコストを独力で負担することは難しい。しかし中小企業はイノベーションの柱石となることが期待されている。約1,200社の医療技術企業には13万人が働いており、前年度の総売り上げは280億ユーロで、海外売上は192億ユーロとなっており、輸出の割合は68%を占めている。

この「成長エンジン」が不調に陥ることのないよう、BMBFはその10ポイント・プログラム「中小企業優先」において既に中小企業のイノベーション強化のための重要な刺激策を設定している。例えば助成措置「中小企業イノベーション:医療技術」による幅広い効果を持つ研究開発助成の枠組みの中で医療技術もその恩恵を受けている。BMBFはこれに関して2013年から年間2,000万ユーロの助成金を投入している。

[DW編集局]