[本文]

国・地域名:
中国
元記事の言語:
中国語
公開機関:
中国科学報
元記事公開日:
2016/05/11
抄訳記事公開日:
2016/06/27

四川省、42の科学研究機構にて新体制を試運行

四川首批42所科研院所试点体制机制改革

本文:

2016年5月11日付の「中国科学報」ネット版は、「四川省、42の科学研究機構にて新体制を試運行する」と報じた。本記事ではその概要をまとめる。

科学研究者のイノベーションを起こすモチベーションをあげるため、人材、技術、資金、プロジェクト等の力が十分に発揮してもらうために、四川省は、産業に近い中国電子科学技術グループ第30研究所、四川省中医薬科学院、四川省自然資源科学研究院などの42カ所の科学研究機構を選出し、体制改革を初めて試行する。

今回の四川省試行改革として、以下の二点が人々の注目を集めている。

一、分類改革:研究のフーズに基づいて各研究機構の改革を決める。改革の例としては、四川省の重大研究成果の転化促進、四川省公益類研究機構(公益研究法人)の改革の推進、行政手続きの簡素化による研究機構の管理制度の改革を推進などが挙げられている。
二、科学研究者の奨励強化:主に研究者のモチベーション不足の課題を解決することを目的とする。例えば、3年間を上限にスピンアウトした研究者は、元の研究機構の機器、装置、場所、タイトル等の有形・無形資産の使用に関する優遇が与えられる。スピンアウトした研究者は起業期間中の年金・社会保険などについて、元の研究機構と本人共同で負担する。
その他、研究機構、研究者、協力者が共同で株を所持することが可能になり、研究者は株式数比例配分により収益を享有できる等。

現在、四川省の研究機構は全部で270カ所以上があり、研究者数は5万人にものぼる。関連計画によると、2020年までに四川省は研究機構の分類改革を全面的に推進し、更に合理的な分類管理体制・メカニズムの構築・実施により、健全な管理・奨励政策体系を形成する。

※中国の研究機構は内容によって、基礎研究、応用研究、社会公益研究開発の3種類に分けられる。

[JST北京事務所]