[本文]

国・地域名:
EU
元記事の言語:
英語
公開機関:
共同研究センター(JRC)
元記事公開日:
2016/06/02
抄訳記事公開日:
2016/06/29

地域産業の現代化イニシアティブを始動

Commission helps regions join forces to invest in industrial modernisation

本文:

欧州委員会共同研究センター(JRC)の2016年6月2日付のニュースで、標記の記事が掲載されている。以下にその概要をまとめる。
===
2016年6月2日、欧州委員会はスマート地域会議(Smart Regions Conference)の会期中、産業の現代化に向けたスマート・スペシャリゼーション・プラットフォーム(Smart Specialization Platform for Industrial Modernization)を始動させた。

この新しいイニシアティブは、産業の現代化に関連したスマート・スペシャリゼーションの優先事項(主要なイネーブリング・テクノロジーやサービスのイノベーション、資源の効率化など)のマッチングに基づいて地域間協力を推進しようとする各地域に対して、実践的な支援の提供を目指している。セビリアにある欧州委員会のスマート・スペシャリゼーション・プラットフォームがこのイニシアティブを運営する。

このプラットフォームは、各地域による試験設備やパイロット・プラント、データ・センター、ファブラボといったインフラの開発・共有を支援することができる。

このイニシアティブは、欧州委員会共同研究センター(JRC)と欧州委員会地域・都市政策総局が共同で管理するスマート・スペシャリゼーション・プラットフォーム(SP3)というさらに広範な枠組みの中で実施される。SP3は、EU加盟各国と地域が各々の研究・イノベーション戦略を策定し、これを実施し、検討するのを支援している。ここでは、指針となるような資料やグッドプラクティスなどの豊富な事例を閲覧することができる。

スマート地域会議でJRCは、スマート・スペシャリゼーションの実践上の意味を説明する様々なトピックを、EU加盟各国・地域から提供された事例を交えて紹介した。EU全域から寄せられた30を超える事例は、すでに多くのEU加盟国・地域で適用されているスマート・スペシャリゼーションの特徴を表しており、スマート・スペシャリゼーション戦略の実施と監視のための実践的なツール(オーヴェルニュ=ローヌ=アルプ地域圏(フランス)、ニーダーエスターライヒ州(オーストリア))や、パートナー間の協力関係強化や合意形成の拡大を示す例(デンマーク、チェコ共和国、モラヴィア・スレスコ州)、さらに特定の地域のケース・スタディの紹介(フィンランド、ラップランド、英国、ウェールズ州)など、多岐にわたった。

[JSTパリ事務所]