[本文]

国・地域名:
フィンランド
元記事の言語:
英語
公開機関:
フィンランド技術庁(Tekes)
元記事公開日:
2016/05/18
抄訳記事公開日:
2016/08/04

フィンランド企業にとっての南米における新たなビジネスチャンス

New opportunities for Finnish companies in Latin America

本文:

フィンランド技術庁(Tekes)の2016年5月18日付のニュースで、標記の記事が掲載されている。以下にその概要をまとめる。
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南米には6億を超える消費者がおり、フィンランド企業にとって将来性のある有望な市場となっている。フィンランド技術庁(Tekes)と外務省の共同プログラムであるBEAMの一環として2016年5月13日に開かれたセミナーには、この地域で活動している企業と、官民の資金提供者ら合計70名が集まった。

「BEAM–Business with Impact(影響力あるビジネス)」の目的は、イノベーションを持続可能で実りあるビジネスへと転換することで、フィンランドの企業やその他の関係者がイノベーションを活用し、世界的な展開にともなう課題に対処するのを支援することである。セミナーでは南米におけるビジネスチャンスについて取り上げ、企業からの参加者がこの地域の市場に関して理解を深めた。

南米には、フィンランド企業の子会社が約160社ある。最も規模が大きい部門は機械金属産業、林業、電気・電子産業などである。

新興部門としては、クリーンテック(環境保全技術)、教育およびトレーニングなどがあげられる。2015年より外務省のラテンアメリカ・カリブ地域ユニット長を務めるAri Mäki氏は、フィンランドの教育システムについて理解を深めるため、先日ブラジルから50名の教師がフィンランドを訪れ、フィンランドの総合学校(comprehensive school)だけでなく、中等教育・高等教育のシステムにも興味を示していたと説明した。

南米は石油への依存を最小限に抑え、バイオエネルギーやその他の再生可能エネルギー源の利用に関心を寄せている。南米では、廃棄物のリサイクルや再利用も行われ始めている。Ari Mäki氏は、これらの部門においてもフィンランド企業にとって数々の機会があると見込む。

外務省は、市場機会を分析し、南米各国の政情や企業責任の総合的な位置づけなどに関する情報を提供している。Tekesは、企業が実施する市場調査およびパイロット・プロジェクトに資金を提供し、国内外の企業および調査機関とも提携している。Tekesだけでなく、フィンランド大使館商務部(Finpro)、フィンランド輸出信用会社(Finnvera)およびFinnfundも、南米における活動に力を入れている。

[JSTパリ事務所]