[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
フラウンホーファー協会 システム・イノベーション研究所(ISI)
元記事公開日:
2016/06/13
抄訳記事公開日:
2016/08/09

イノベーション指標:中国経済 イノベーション強化が課題

Inovationsindikator: Chinas Wirtschaft muss innovationsfähiger werden

本文:

独中政府間協議並びに独中経済協議委員会が開催された。これに関してISIは概略下記のような報道発表を行った。

多くのドイツ企業にとって中国は重要な市場となっているが、同時に研究開発パートナーとしてもますます重要となってきている。しかしながら「イノベーション指標2015」が示す通り、中国経済は最近ダイナミックさに欠け、中国のイノベーション指標ランクは26位となっている。ランク5位のドイツにとって中国経済のイノベーション能力の低さは長期的には経済成長および研究にとってネガティブな影響を持ってくることがありうる。

ドイツの高いイノベーション力は国内企業にとってポジティブなサインと受け止められているが、それだけにドイツ企業は中国経済の低調をますます憂慮している。中国は長い間世界の革新的製品の開発にとって牽引役を担ってきた。中国の経済状況が悪化すれば、世界経済に影響してくることが考えられる。自動車、電気技術、家電等の領域における欧州と中国の重要な関係性は既に深くなっており、中国の景気が悪化すれば欧州もそれを感ずる、という状況になっている。

しかし中国においては国が創り出す留まるとこを知らないハイテク技術需要や国際特許申請等のポジティブな展開も存在する。しかし、これに対し公的な研究における研究開発投資が不足、研究助成租税措置も効果が薄く、特許の質も低い。ドイツと中国の将来の協力は、ドイツから見て、相互に利益となる領域に向かうべきである。特に中国の従来からの強みをもつ分野例えば材料あるいは情報通信技術が候補になってくる。

[DW編集局]