[本文]

国・地域名:
デンマーク
元記事の言語:
英語
公開機関:
デンマーク科学技術イノベーション庁
元記事公開日:
2016/11/01
抄訳記事公開日:
2016/12/12

北極圏における研究・教育強化のための新戦略を発表

New strategy to strengthen Danish research and education in the Arctic

本文:

デンマーク科学技術イノベーション省の2016年11月1日付のニュースで、標記の記事が掲載されている。以下にその概要をまとめる。
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デンマークのUlla Tørnæs 高等教育・科学大臣は2016年11月1日、北極圏内で高等教育・科学省が実施する活動に関する新戦略を発表する。本戦略は北極圏に関する研究・教育分野で世界トップレベルの国というデンマークの世界的な評価に寄与するものになるとしている。

本戦略は北極圏に関係するステークホルダーを招いた多数の会合を柱に、様々なイニシアチブを加えた構成になる予定で、その一つとして、グリーンランド政府と共同で北極圏における研究環境を強化するための研究拠点をグリーンランドに設置する可能性を検討する。

また、デンマークで教育を受けることを希望するグリーンランド人学生を支援する試験的プログラムの実施も予定している。イニシアチブでは、デンマークで勉強を始めるグリーンランド人学生の多くが直面する言語の壁、宿舎の確保、文化理解などの課題解決をサポートし、グリーンランド人学生がデンマークで教育を修了する機会・可能性の拡大を図る。

本戦略は、具体的な課題解決に向けたイニシアチブに対してデンマーク王国の共同体が協力していく道を開く。ただし本戦略はデンマークが行うものであり、「デンマーク王国北極戦略2011-2020(the Kingdom of Denmark Strategy for the Arctic 2011-2020)」の一環として実施される。研究・教育・イノベーションはグリーンランドとフェロー諸島がそれぞれ自国分を担当することから、本戦略はデンマーク王国共同体全体の戦略ではない。

本戦略は本日、デンマーク高等教育・科学省がデンマーク工科大学で開催する極地研究年次総会(annual Polar Research conference)にて発表される。総会には、北極研究の中心的な多数のステークホルダーが出席する。会議では北極戦略の発表に加え、高等教育・科学省が今年初旬に発表した国家宇宙・ドローン戦略の北極圏に関する要素のプレゼンテーションも行われる。

[JSTパリ事務所]