[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
国立科学財団(NSF)
元記事公開日:
2017/01/31
抄訳記事公開日:
2017/03/17

「科学・工学における女性、マイノリティ、障害者」に関する新しい報告書を公表

NCSES publishes latest Women, Minorities, and Persons with Disabilities in Science and Engineering report

本文:

2017年1月31日付の国立科学財団(NSF)の標記発表の概要は以下のとおりである。

国立科学工学統計センター(NCSES)は、「2017科学・工学における女性、マイノリティ、障害者(WMPD)」報告書を発表した。科学、工学の教育そして雇用におけるこの3つの人口グループの参加について連邦政府の最も包括的な見解が示されている。

報告書は、黒人、ヒスパニック系、アメリカインディアン系またはアラスカ系ネイティブの3つの人種・民族グループの女性、障害者、マイノリティが科学・工学(S&E)において過小評価されている度合いを示している。女性は教育の度合いにおいては男性と同等であるが、S&E雇用の面では同等ではない。過小評価されたマイノリティは、S&E教育と雇用の両方において、不釣り合いに小さい割合を占めるに過ぎない結果になっている。

議会は、S&Eにおいて過小評価されたグループの参加を奨励し、強化するための国家科学財団(NSF)の任務の一環として、科学工学機会均等法の2年ごとの報告を命じた。

今般公表された報告書には、たとえば以下のようなポイントが示されていた。

・学生が入学する学校の種類は、人種や民族によって異なる。ヒスパニック系、アメリカインディアン系、アラスカ系、ハワイ系、その他の太平洋諸島系の学生はコミュニティカレッジに入学することが多い。黒人やネイティブのハワイアンやその他の太平洋諸島人は、民間の営利学校に入学することが多い。

・1990年代後半以降、女性はS&E学士号の約半分を取得してきたものの、分野により大きなばらつきがあった。心理学の70%からコンピュータ科学の18%まで分野によって大きく異なる。

・学士、修士、博士課程のすべてのレベルで、マイノリティの女性は、マイノリティの男性よりも高い割合で学位を取得している。対照的に、白人女性は、白人男性よりも学位取得の割合が小さい。

・白人男性は全米人口の約3分の1を占めている。また、彼らはS&E労働力の半数を占めている。黒人、ヒスパニック系、障害者は、S&Eにおいて過小評価されている。

・労働における女性の参加は、職業分野によって大きく異なる。

・2015年には、科学者とエンジニアは一般の米国人と比べて失業率が低かったが(3.3%対5.8%)、その割合はグループによって異なる。例えば、S&Eの白人女性では2.8%だが、マイノリティの女性では6.0%だった。

詳細については、WMPDのWebサイトを参照。
https://nsf.gov/statistics/2017/nsf17310/

 

[DW編集局+JSTワシントン事務所]