[本文]

国・地域名:
EU
元記事の言語:
英語
公開機関:
研究・イノベーション総局
元記事公開日:
2017/01/31
抄訳記事公開日:
2017/03/22

革新的なプロジェクトの市場化促進のために3,350万ユーロ

Commission speeds up access to market of 17 innovative projects with €33.5 million

本文:

2017年1月31日付の欧州委員会(EC)研究・イノベーション総局による標記に関する発表記事の概要は以下の通りである。

欧州委員会は、より革新的なアイデアをより迅速に市場に届けるために、約3,350万ユーロの投資を行う。19カ国80のパートナーを含む恩恵を受ける17のプロジェクトは、それぞれ約200万ユーロの支援を受ける。これはEUの研究・イノベーションの枠組みプログラムであるHorizon 2020のもとで、2015年1月から導入されている2億ユーロ ファーストトラックイノベーション(FTI)パイロットスキーム(Fast Track to Innovation pilot scheme)の第6回目である最終ラウンドで支援されるものである。

プロジェクトのテーマには、ソーラーパネル用の自己洗浄コーティング、センサーやネットワークの接続性を利用して情報交換することによりミツバチコロニー崩壊症候群に対処するための応用、静かなエコロジーゴム舗装、着色剤混合廃棄物から黒色と色付きの物の分類を可能にする新しいタイプのポリマー、および息を分析することで感染が細菌性であるかウイルス性であるかを迅速に診断する装置が含まれる。この最後のラウンドでは、プロジェクト参加者の半数以上(55%)が中小企業であった。

欧州委員会は、2015年度のFTIパイロットスキームに対する欧州委員会が主導した評価の結果と、欧州におけるより多くの市場創造イノベーションへの貢献の可能性をもとに、検討中の欧州イノベーション会議の準備措置の一環として、2018〜2020年もFTIを継続することを検討している。

背景:
FTIパイロットは、市場に近い段階で革新的な活動を推進するボトムアップの手法である。すでに試験が行われた成熟した革新的な概念をサポートしている。サポートされている活動には、実際の利用環境でのシステム検証、テスト、パイロット、ビジネスモデルの検証、標準設定等が含まれる。

2015年〜2016年には、Horizon 2020のパイロット・イニシアチブとして、2億ユーロの予算でスキームが実行された。このスキームは、あらゆる種類の参加者に開かれており、「社会的課題」と具体的な目標である「ブレークスルー技術・産業技術におけるリーダーシップ(LEITs)」のもとでのトピックを支えている。 FTIスキームのもとでプロジェクトを迅速に推進するために、申請から助成契約署名までの時間を6ヶ月以内とする措置がとられた。さらに、FTIパイロットでは、一つの共通する継続的な公募を行うことで、いつでも提案書を提出することができるという取り決めがされた。

[DW編集局]