[本文]

国・地域名:
スイス
元記事の言語:
英語
公開機関:
スイス国立科学財団(SNSF)
元記事公開日:
2017/02/21
抄訳記事公開日:
2017/04/07

国家研究プログラム(NRPs)「ビッグデータ」分野の研究を開始

Informatics, innovation and ethics: 36 research projects explore big data

本文:

スイス国立科学財団(SNSF)の2017年2月21日付のニュースで、標記の記事が掲載されている。以下にその概要をまとめる。
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スイス国立科学財団(SNSF)は、国家研究プログラム「ビッグデータ」(NRP 75)を開始する。NRP 75は、斬新な情報分析方法を開発し、具体的なアプリケーションを作成し、ビッグデータにともなう倫理的・法的課題に対する解決策を提案することを目的としており、5年間の研究期間で総額2,500万フラン(約28億円)の予算が措置される。

毎日生成されている数十億ギガバイトものデータ情報は、新たなチャンスを生み出す一方で、社会にとっては数々の課題も生じている。NRP 75は、ビッグデータという分野におけるスイスの能力をさらに育成することをねらいとしており、科学的・技術的な側面とガバナンスに関連した側面の両方を重視している。

今回始まる新たな研究プログラムの焦点は、主に次の3つのトピックに絞られている。第一に、情報技術によって新しいデータ分析ツールを開発する。第二に、ビッグデータから発生する社会的・法的課題には、社会学者や倫理学者、弁護士が対処する。最後に、研究者は産業部門および公共部門と協力し、具体的なアプリケーションを開発する。

2016年11月初め、SNSFは、受領した172件のプロポーザルの中から36件の研究プロジェクトを承認した。2017年からスイス各地の15か所の高等教育機関で研究が開始される。最初の成果は2019年までに公表される。次期プログラムの発表は、2022年末前後に行われる予定。

[JSTパリ事務所]