[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
国立科学財団(NSF)
元記事公開日:
2017/03/07
抄訳記事公開日:
2017/04/25

2015年度の研究開発センターの研究開発支出が185億ドルに回復

Federally Funded R&D Centers Rebound to $18.5 Billion in R&D Spending in FY 2015

本文:

2017年3月7日付の国立科学財団(NSF)の標記発表の記事で、2015年度のR&D支出の内容を説明している。その概要は以下のとおりである。

全米に42ある連邦政府出資研究開発センター(FFRDCs)は、2015年度に研究開発費として185億ドルを支出した。これは、2014年度比で4.2%の増加である。この増加により、2年間の減少または横ばいの後、2012年度に報告されたレベルをわずかに上回る水準となった。2009年を基準とした購買力平価では、FFRDCsの研究開発支出は、2014年度から2015年度にかけて3.1%増加した。同じく購買力平価ベースでは、2001年度以降、FFRDCsにおける研究開発支出の総額は、平均2.6%増加した。 FFRDCsは、2001年度から2010年度にかけて年平均5.0%の成長を達成した後、2015年度の増加前に4年連続して減少に転じていた。なお、この報告書のその他の統計は、国立科学財団(NSF)内の科学技術統計局(NCSES)が実施した2015年度FFRDC研究開発調査によるものである。

以下、同記事で紹介されている統計データの概要を示す。

・研究開発の資金調達源
FFRDCsは民間により運営されている研究開発機関で連邦政府から独占的にあるいは実質的に資金提供を受けており、2015年度研究開発費の98%以上が連邦政府機関からの資金提供によるものである。残りは、企業(2億900万ドル)、非営利団体(2,800万ドル)、州および地方自治体(1,800万ドル)、および海外または米国の大学などのその他の資金源(1億600万ドル)であった。2014年から2015年にかけて州と地方の政府支出の支出は35.0%、非営利の資金支出は24.7%、企業からの資金は5.4%減少した。

・研究開発のタイプ
2015年度にFFRDCによって報告された総研究開発費の22%が基礎研究に費やされた。残りは応用研究(39%)と開発(38%)の間でほぼ均等に分かれた。これらの比率は2013年度以降も安定している。

・研究開発拠点
6つのFFRDCsが、全米のFFRDCsの研究開発費の半分以上を支出していた(2015年度に合計98億ドルを計上)。その6つとは、米航空宇宙局(NASA)が支援するジェット推進研究所(Jet Propulsion Laboratory)、およびエネルギー省が支援する国立研究所である、サンディア研究所、オークリッジ研究所、ロスアラモス研究所、ローレンスリバモア研究所、パシフィック・ノースウェスト研究所であった。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]