[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
国立科学財団(NSF)
元記事公開日:
2017/04/11
抄訳記事公開日:
2017/06/14

米国企業が2013年に米国外で730億ドルの研究開発費を支出

U.S. Companies Performed $73 Billion in R&D Outside the United States in 2013

本文:

2017年4月11日付の国立科学財団(NSF)の標記発表の記事は、2013年度の米国外での研究開発費支出の内容を説明している。その概要は以下のとおりである。

米国企業は2013年に米国外で730億ドルの研究開発を行った。これは、これらの米国企業が全世界で行った研究開発総額の18%にあたる。一方、これらの企業は、米国において3,230億ドルに上る研究開発を行った。上記の集計には、米国が所有する企業および国外の企業の米国子会社の研究開発費が含まれているが、調査の対象となった米国企業が所有または管理していない企業の海外研究開発費は除外されている。ここで報告された研究開発費には、報告会社が支払う費用(研究開発費)と、顧客、ファンディング機関、またはパートナーが支払う費用が含まれる。データは、NSF傘下の科学技術統計局および国勢調査局が共同で実施したビジネス研究開発およびイノベーション調査(BRDIS)に基づくものである。

以下、同記事で紹介されている統計データの概要を示す。なお、これらに関する詳細なデータを、本記事のリンク先より得ることができる。

・産業別および企業規模別の外国の研究開発費
米国外における研究開発投資を活発に行う上位4業種は、ソフトウェア産業、製薬業、半導体およびその他の電子コンポーネント業、ならびに自動車・自動車部品製造業、であった。これらの4つの産業は、米国企業による外国でのすべての研究開発費の半分強(52%)を占めていた。また、米国外で行われる米国企業による研究開発の多くは、米国内の従業員数が500名以上の大企業により行われていた。

・外国および国内従業員一人あたりの研究開発費
従業員1人当たりの研究開発費は、米国内の方が米国外よりも77%大きかった。米国内での平均が21万6,000ドルであったのに対し、米国外での平均は12万2,000ドルであった。

・国別および地域別の海外研究開発費
米国外で行われた米国企業の研究開発は、一定の地域に集中していた。英国とドイツが最も集中していた2カ国であり、またヨーロッパ全体では米国企業の海外研究開発費の約50%を占めていた。アジア・太平洋地域は、外国の研究開発費の31%を占め、インドと中国はこの地域で2つの最大の拠点となっていた。 欧州、アジア、太平洋以外の地域では、カナダ、イスラエル、ブラジルなどの国が上位に位置した。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]