[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
国家科学審議会(NSB)
元記事公開日:
2017/04/19
抄訳記事公開日:
2017/06/19

科学、工学、医療の博士号取得者は広範囲の職業分野で成功を収めている

Science, engineering, health doctorates find success in wide range of job sectors

本文:

2017年4月19日付の国家科学審議会(NSB)による標記発表の概要は以下のとおりである。

NSBは、対話型のインフォグラフィック(情報画像)を特徴とする「ポリシー・ブリーフ(政策概要)」の最新版を発表して、政策決定者、教育者、企業幹部、学生等に対して、科学、工学、医療(SEH)の分野の博士号取得者の就業機会を評価するための強力な手段を新たに提供している。このインフォグラフィックでは、企業、政府、大学に就職している博士号取得者の数と、キャリアパスが時間とともにどのように変化するかを見ることができる。

このインフォグラフィックでは、2年前にNSBがその報告書「STEM労働人口の再検討」で取り上げた主要な問題を詳細に調べている。この報告書では今日の知識経済におけるSTEM能力を有する労働者の必要性に着目している。さらに科学・工学の学位が広範囲の職業への「パスポート」になり得ること、このような学位所有者の半数以上がSTEM以外の職業に就いていることを指摘している。

NSBのインフォグラフィックでは「博士号取得者調査」のデータを用いて、SEH26領域の博士号取得者が教育、企業、政府の職業分野のどの分野に雇用されていて、それが時間とともにどのように変化しているかを調べることができる。また性別、人種、民族などの人口統計や職務、仕事の満足度などの特性も見ることができる。これにより主として次の事実が明らかになった。

・SEH博士号取得者の50%以上が卒業後10~14年以内に大学以外の職業で雇用されている。
・回答者の90%以上が博士号取得後15年以上で仕事に満足していると報告している。
・各人がキャリアの初期および中間段階で参入した雇用分野は、学位の領域によって異なる。
・最近の博士課程卒業者の大半は、雇用の分野に関係なく研究開発に従事している。
・PhD学位の所持者は昇進に伴い、管理職など他の業務に従事している。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]